中学生編

9.今日から俺の中学生活が始‥まらない


今日は入学式

余裕をもって登校‥なんて事はしない

早く着いても知り合いいないし。


そんなあまり余裕がない時間に中学校へ向けて歩いている。


桜並木道ではあるのだが、桜なんて一切咲いていない

むしろ歩道に雪とか残ってる

歩き辛い‥



そんな、これから入学するという晴れやかな感情とは程遠い気分ではあるが



今日から俺の中学生活が始‥まらないようだ



なぜなら、目の前でお婆さんが雪に足を取られて転んだからである。

足を捻ってるぽいし

うん、これは入学式間に合わんわ


「お婆さん、大丈夫ですか?」


「あいたたた」


「足を痛めてるみたいですね、俺におぶさって下さい」


お婆さんは方言が強くて会話の50%くらいは意味が分からないが、とりあえずお婆さんの家まで運ぶ事はできた。




さて、折り返して中学へ着いたものの

うーん‥今から入学式に途中参加しても目立つよなぁ‥この頭だし


校舎の方を見ると開いてはいるが、人の気配がしない。

せっかくだし校舎ぶらついてみるかー

別に誰かに見られたとしても気にしない。

ほら俺ヤンキーですし。




校舎内を適当にぶらついていると音楽室に辿り着いた

入学式で何かの楽器でも出しているのか、扉は開いている。


そういえば、こっちに来てからピアノ弾いてないな‥

何となくピアノの方へ足が向いてしまう。


よし、弾くか

見つかったら見つかったで


奏でるは春の歌


〜♪〜♪〜♪


やっぱピアノ弾いてると落ち着くなぁ


〜♪〜♪〜♪


週1,2回くらいでまたどこかピアノ通うか


〜♪〜♪〜♪


ふぅ‥


さて‥




俺は今日何しにきたんだろう‥





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る