レッスンに通う意味
クラシックピアノを習い始めて丸4年、ジャズピアノも2ヶ月になった。
レッスン時間と練習時間の確保に頭を悩ませることもあるが、やはり大人になってからの習い事も楽しい。
ピアノを弾けるようになりたい、と思ったとき、安い電子ピアノを買って独学で練習しようとしていた。楽譜は読めるし、鍵盤経験もあるから指も動く。なんとかなるだろうと楽観視していたわけだが、ほどなく上限が見える。
いくら練習しても上達している気もしないし、自己満足でどこまで弾ければ正解かわからないのだ。
電子ピアノを買った楽器店で、クラシックピアノレッスンをしている個人の先生を紹介してもらっていたのを思い出して、思い切って門を叩いたのは大正解だった。先生の人柄も大きいが、ここまで楽しく続くとも思っていなかった。
弾きたい曲がなんとなく弾けるようになったらいいと希望を伝えると、先生はきっちりガチクラシック志向のため、焦らずいきましょうとまず基礎から取り組ませてくれた。
おかげさまで階段を一歩一歩上るようにレベルアップすることになり、今はツェルニー40番とソナチネに取り組むレベル。進歩速度は遅いのだろうが、まあ子どもじゃないし天才でもないしただの趣味だし、よくここまで来たなあと自分でも思う。
ツェルニー40番とか! ソナチネとか!!
なにこの「ピアノ習ってます」感!!
どれくらい弾けるの? の質問に対して「ツェルニー40番に入りました」って答えればわかる人にはわかってもらえる! はい、そんな感じのレベル!(上手な小学生や中学生が取り組むレベル)※指示通りのテンポはとても無理。
「指が動くのは十分わかったから、ここからは『大人の演奏』を目指しましょう」
というレッスンの先生のお言葉により、子どものレッスンじゃない、大人らしい攻め方で弾くようになるようだ。
ええ、いい大人なのでね。
◆
ジャズピアノは2年くらい前からずっと習いたいと思っていた。
本当はジャズオルガンがやりたかったが近くに教室はなく、駅前の楽器店でのジャズピアノ教室を選んだ。
これも本当は独学で勉強しようと思ったのだが、教本を見てもさっぱり理解ができない。
コード進行の禁則? ジャズのスケール? テンション? トニックドミナントサブドミナント??
習いに行って大正解。わけのわからんコードとジャズの奏法について、ひとつひとつ疑問が解消されていく快感は独学では味わえなかっただろう。
やっと「枯葉」のツーハンド・ヴォイシング奏法に合格がもらえたので、いよいよ「トリオで演奏する用アレンジ」バージョンに入る。アドリブもやっちゃうよ! 果たしてちゃんとできるのか!?
併せて「イパネマの娘」も取り組み始めた。「枯葉」と「イパネマ」この選曲にも意味があって、ジャズを演奏するにあたっての基本的なコードや奏法を学ぶのにうってつけだからとのこと。
◆
同じ楽器なのに全然違うジャンルの音楽を楽しめる。
ピアノはピアノの音しか出ないのに不思議なものだ。
他人から見たら物好きな人だと思われるだろう。
いや、物好きでやってるんだから否定のしようがない。
だってやりたかったんだもん。独学で無理だったんだもん。レッスン通うしかないじゃん?
新しいことを知る、できなかったことができるようになる、それを認めてもらえる。大人になってからのレッスンは、強制ではないから、自由で楽しい。
クラシックもジャズも、続けられるときまで続けるつもり。一生の趣味だ。おばあちゃんになってもピアノが弾ける、音楽を楽しむ人生を歩む予定である。
(20170410)
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