第65話 少年王と織田・和紗の野望・大公立志伝とアマテラス神皇国九州平定戦役への出陣っ!! 1

 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月2日・午後12時00分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸・ キリヤ公国連合国・第三連合地方・新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区・トウキョウ都地区・青坂迎賓館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 勇治はトウキョウ都立赤十字記念病院にて、アマテラス神皇国・九州地方・筑後国西側の1割の領土と肥前国一国を含めた島諸島等を治める大名王家、龍造寺家当主である龍造寺・信美・信隆と対談。


 龍造寺家当主である龍造寺・信美は、当主である本人と龍造寺家、そして家臣と領民達の庇護をキリヤ公国連合国と織田家に求めて来た。


 その結果、キリヤ公国連合国・第三連合地方に属するアマテラス神皇国に国土を持つキリヤ公国連合国加盟国である伊達・毛利・上杉諸侯藩王らは、勇治からの要請を受ける形で、龍造寺家への援助を決定。


 次期キリヤ公国連合国へと加盟する予定の織田家も、九州地方統一平定戦争に向けての予定準備を前倒しにして、島津家討伐軍を派遣する事を決定する。


 勇治達を含めたキリヤ公国連合国の首脳元首達一同は、キリヤ公国連合国・第三連合地方・新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区・トウキョウ都地区・青坂迎賓館で、キリヤ公国連合国内外へと向けた記者会見を行おうとして居た。


 キリヤ公国連合国の首脳元首達が居並ぶ中で、司会席の檀上机を前にして居る小柄で可愛らしい顔立ちをし、とても真面目そうな感じもして居る20代前半くらいの女性が立って居た。


 その手にカンペを含めた書類を片手にしながら、他の官僚や政府官庁の職員達と入念な打ち合わせを話し合って居た。


 この記者会は、テレビとラジオ等を媒体とするニュース特集番組として放送がされ、翌日までには新聞として報道が為させれる事に成る。


 公王執務官邸とその長官が話すと言う事は、公に報じられる事に成るので、そのカンペ書類と言うのは、入念なチェックと打ち合わせが必要なのである。


「それでは時間と成りましたので始めさせて頂きます。」


 時刻はお昼丁度の12時と成った為に、記者会見が開始される。


「この度、本日の記者会見での司会進行を務めさせて頂きますのは、キリヤ公国・近衛近習衆所属、公王執務官邸長官である長野・業乃・正則です。」


「通称名は業乃(なりの)と言います。どうか宜しくお願いします。」


 時間と準備が整い挨拶をした業乃は、パシャパシャパシャパシャパシャパシャとカメラから放たれたフラッシュとシャッター音が木霊する。


 その中で真面目そうな顔つきで、キリヤ公国連合国として、初めての国内外向けての記者会見に臨もうとして居た。


 これは異世界マギアンティアに取って、マスメディアと言う概念が全く無かったので、世界初と成るメディア技術力を使った記者会見である。

 

 新トウキョウ地方自治州区・ビクトリナ独立自治共和国・ナデシコ地方自治州区の3地域がキリヤ公国連合国と成った為に、キリヤ公国連合国内にもテレビ・新聞・ラジオ・インターネット等のメディア網が確立されて居た。


 キリヤ公国本土でも、数こそ少ないがマスメディア関連の会社が5社ほど、創立されて居る。


 其処で勇治は新トウキョウ地方自治州区で、決まった事を大々的に発表しようと決めた。


「マスコミ各社の皆様に措かれましては、お忙しい所をこの記者会見にお集まり頂き、誠に有り難う御座います。」


「この新トウキョウ地方自治州区にて、その行政執行機関である新トウキョウ地方自治州区政府とキリヤ公国連合国政府との間で、この度、我が連合国への加盟交渉が纏まりました。」


「後日改めて正式な調印式が為され、新トウキョウ地方自治州区は、準独立自治国権限を持った自治州として、キリヤ公国連合国への加盟が決定しました。」


 再びパシャパシャパシャパシャパシャパシャとカメラから放たれたフラッシュとシャッター音が木霊する。


「その内容はお手元の資料やテレビ画面でのテロップ。」


「ラジオの場合は解説者による説明が、後ほど入りますので、そちらをお聞き下さい。」


「交渉内容で決定事項と成った条文は、事前に発表された通りの物と成って居ます。」


「この辺りで、何かご質問は御座いますか?」


 聞かれた記者達は特に無いらしい。


 事前の発表も在った為に、十分な説明だった事も在り、勇治の故郷に在る様な質問攻めと成る様な事態が無かったのだ。




 新トウキョウに住まう日本人、いや日系人とも言うべき人々は、キリヤ公国連合国から多大なる援助を受け取って居る為か、反政府運動と言う活動が見られて居ない。



 だがしかし、今日の記者達の目当ては、別の問題点へと向けられて居る。


 それは新トウキョウ地方自治州区の加盟準備問題は、既に終わって居た故に、事前資料に渡されたもう一つの内容に注目が集まりつつあった。


「それでは次の発表の参ります。」


「新トウキョウ地方自治州区に続いて、我がキリヤ公国連合国は、第9番目の加盟地域と成る予定の国家、アマテラス織田自治神皇国の加盟予定を正式発表を致します。」


「そして、アマテラス神皇国の5代目の将軍王朝・織田安土幕府政権を樹立し、国名をアマテラス織田自治神皇国とした武家連合国政権の国家元首代表。」


「次期将軍王へと就任予定の織田・和紗・信長様をキリヤ公国連合国内及び世界中の皆様に向けて、この場をお借りして、ご紹介を致したいと思います。」


「織田・和紗・信長様。檀上へと、どうぞ・・・・・・・・・・・」



 和紗は業乃に言われると、派手な黒々としたマントと和洋折衷の掛け合わせたカラフルなアマテラスの着物装束姿で、堂々と記者達の中央に位置して居る檀上へと進み出て行く。



「只今紹介に預かったこの俺が、織田・和紗・信長であーるっ!!!」


「我が織田家は、アマテラス神皇国を統一しようと、10数年の長きに渡り、長い年月を掛けて努力に努力を重ねて来た。」


「まぁ、その間に伊達・毛利・上杉と言った連中が、アマテラス神皇国内の争いを早々に切り上げて、各々の勝手に独立国を建国する事に成るとは驚いたがな・・・・・・・・・・」とチラリと、政実を含めたアマテラス神皇国のキリヤ公国連合国の独立加盟国に向けて、目をやる和紗。


 これは悪い意味での悪態では無く、ジョーク交えた皮肉を言って居るだけである。


 これは記者達と視聴者達からも、クスリと言った笑いを誘う一幕を見せた。


 キリヤ公国連合国の成り立ちに関する諸事情を公表して居るので、アマテラス神皇国内に付いての紹介も為されて居る。


 これ等を見聞きして居る者達は、微笑を誘う事と成ったのである。


「ふっ、これに付いては冗談だ。さて、此処から本題だっ!!」


「この場からでは、直ぐには本人達には、伝わらないだろうが、数日中には伝わると思うから此処に宣言するっ!!」


「我が織田家は、そして織田・和紗・信長が名の下に、このマギアンティア世界の全世界中に向けて、アマテラス織田自治神皇国の建国し、キリヤ公国連合国への加盟国として、アマテラス列島地方の最大国家にして、統一国家として出発する事を此処に高らかに宣言する物成りっ!!」


「そして、まだ抵抗と領土争いを続けて居るアマテラス神皇国内の島津、武田、北条の3大名王家を含めた独立領主達に対して、我が織田家に従うか、それとも死力を尽くして戦うかを選べっ!!」


「それが嫌なら、其処に居る桐谷勇治に仲介を頼んで、身の振り方を決めろっ!!」


「特に島津っ!!貴様らがこれ以上の火遊びをすると言うのなら、この俺と勇治にも考えが在るから、その積りで居ろよっ!!」


「だが、これでは織田将軍王家とキリヤ公国連合国に従う理由も謂われも無いと白を切る者ども等も居るだろう。」


「其処でだっ!!」


「我がアマテラス織田自治神皇国・将軍王政府とキリヤ公国連合国中央政府は、盟主王・桐谷勇治と将軍王・織田・和紗・信長の名の下に、アマテラス神皇国地方に措けるあらゆる私戦を禁止する総武禁止辞令法を発布し、現時刻を以ってして発令するもの成りっ!!」


「全てアマテラス神皇国地方内に措ける全ての武家領主達よっ!!停戦に応じなければっ!!盟主王と将軍王の名の下に征伐するから覚悟しろっ!!」


「その手始めに、前線の戦場で悪さする島津の3姉妹を叩き潰すっ!!」


「首を洗って待って居ろっ!!」


「以上だっ!!」


 シーンと静まり返ってしまう記者会見場。


 記者達と視聴者達は、和紗の覇気に呑まれてしまうのであった。


 キリヤ公国連合国の首脳元首達らは、苦笑交じりに、その様子を見て居た。


 この場に居る記者や報道を見て居た視聴者の人々は、アレがアマテラス神皇国の虚け大名王にして、覇王と謳われる織田・和紗・信長なのたと畏怖をした。


 その堂々たる立ち振る舞いに関して、優れた一廉の人物なのでは?と関心してしまう事と成った一幕を見せる事と成った。



 その5日後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月7日・午後13時10分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・南九州島地方・アマテラス神皇国・島津大名王家・島津大名王家国領地・薩摩国・島津大名王家国首都・鹿児嶋市・島津大名王家居城・鶴山城・謁見の間にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 島津家の当主である島津・久実・義久は、新トウキョウ地方自治州区で、キリヤ公国連合国と和紗が行った記者会見。


 その一幕の内容を書状として、書き記した物を数日間を掛けて届けられた内容を聞いて驚愕してしまう。



「なっ、何ですってっ!?キリヤ公国連合国と織田家が、このアマテラス列島・九州島地方への介入を決定したですってっ!?」


「如何やらそうらしいんだ、久姉さん。」


「これはキリヤ公国の本土であるキリヤ公国へと入り込んで居る島津の密偵をして居る者達から、密書を通じて聞いた話だ。」


「テレビとか言う通信装置を使っての宣言では、島津・武田・北条を含めた独立領主らに対して、降伏か継戦。或いはキリヤ公国公王・桐谷勇治に助命を請えと言って来て居るらしい。」


「ままっ、不味いわっ!!このままでは、我が島津家の計画が・・・・・・・・・」


「でも・・・一体、如何してそんな事に?桐谷勇治は、滅多な事では、他人の勢力圏には、軍事行動を起こさないと噂では聞い居た筈なのに・・・・・・・」


「これも人伝に聞いた話だが、如何やら討ち取った筈の龍造寺・信美・信隆が生きて居たらしい。」


「えっ?!龍造寺・信隆が生きてたの?」


「それも如何やって?」


「報告では数多の大砲の砲撃で、信隆が立て籠もって居た、唐津城の北門唐門櫓ごと消し飛んだって言うじゃないっ!!」


「それがだな、どうも海面に面して居る唐津城の北門唐門櫓から吹っ飛ばされただけって、言うらしいんだんよ。」 


「ええっ?!何て頑丈で運が良い奴なのよっ!!」


「それで龍造寺・信隆は、シャッコロ族の反乱を鎮圧して、新トウキョウ地方自治州区で残って居る現地政府との交渉を進める為に出戻る途中で、海上で漂流中の所を桐谷勇治のお召客船に拾われたって訳らしい。」




「その後の事は察しが付くわ。信隆は運良く病院で助かり、事情を話して助け貰うって所なのね。」



「それで、これから如何するの久姉さん。」


「如何するって・・・・・・」と、島津・久実は、真っ青な顔付きに成って居た。


(不味いわ、不味いわ。本当に、これから如何するのよ。これは完全に、予定外だわ。)


(龍造寺・信隆を討ち取って、統制が取れにくい状態と成った龍造寺領を武力制圧。)


(次にシャッコロ族の反乱で、暫く動けない筈の織田家を尻目に、大友家を叩き潰す予定計画で居たのに・・・・・・・・・・・)


(何でそんな時に、龍造寺・信隆が生きて居て、序でに一番に敵に回しちゃいけないキリヤ公国連合国と織田家の両方が、一遍に九州へと攻め込んで来るのよっ!!)


(これは島津家が滅び兼ねない御家存亡の危機よっ!!ああっ!!如何しましょうっ!)



 島津・久実が絶望に打ちひしがれて居た、そんな時であった。


「失礼致しますっ!」


「如何した?」と島津・利美は伝令官の方へと目をやる。


「はっ!!織田家の姫武将、羽柴・陽菜・秀良を先鋒司令官とするキリヤ公国連合国と織田家のアマテラス九州平定征伐連合国軍が、毛利独立自治安芸藩王国領の筑前国州へと上陸を開始しましたっ!!」


「何ですって!?」


「早いな。討伐宣言から僅か5日が経っただけだと言うのに、もう来たのか?」


「はっ!!続いて第二連合国軍は、明智・十華・光秀。」


「第三連合国軍に吉川・春美・隆春。」


「第四連合国軍に長宗我部・智華・元親。」


「第五連合国軍に徳川・千代・家康。」


 先鋒軍に織田家を据えて居るのは、これがアマテラス織田自治神皇国のアマテラス神皇国統一平定戦だからである。


 その連合政権の賛同者の大名王家として派遣軍を出すのは、三河国・遠江国を治めている統治者の徳川・千代・家康。


 四国は土佐国を本拠地として、破竹の勢いで四国統一平定を成し遂げ、織田家と同盟国と成り、四国地方の管理監督職である管領職を任されて居る長宗我部・智華・元親が、四国の大名勢を率いて参加する。


 それらの織田家と他家との連合軍勢を纏めるべく、和紗は羽柴・陽菜・秀良を先鋒軍司令官として派遣し、、その討伐軍の先鋒軍が毛利領の博多市へと入った来たのだ。


 当初の予定では、豊後の大友家の別府港と大分港から入り、陸路と海路を使って多方面へと進軍。


 また四国勢を率いた長宗我部・智華・元親軍が、宇和島港から日向港へと上陸作戦を行い、此方も陸海の二方向から島津家の本領である大隅国へと進軍するのが、織田家が当初から進めて居た最初の計画であった。


 これはキリヤ公国と織田家が連合国として共に歩むと決められる前の計画で、シャッコロ族の反乱の事後処理が済んで、暫く経ってからの計画でもあった。


 織田家はキリヤ公国連合国の力を借りずに、地元の大名王家と織田家に賛同や臣従する大名王家を従えて九州に攻め入る計画を練って居たが、此処に来て龍造寺・信美・信隆が自領を助けて欲しいと、キリヤ公国と織田家に嘆願して来た事で、その情勢は急激に一変する。


 信美から直接援軍を請われた一人である和紗は、これ幸いとして、自国軍を九州地方へと進める事を決意し、援軍を請われたもう一人である勇治は、家族を助けて欲しいと言われれば、嫌とは言えない性格。


 キリヤ連合国の首脳元首達は、宗主国王に対して、形式状は一応の反対をする物の、何らかの形でアマテラス神皇国内の内戦状態を如何にかするのは、当初からの外交戦略で在った事から、島津を降参させられるだけのキリヤ公国連合国軍勢の派兵決定を承認するのに至った。


 そんな感じで、派兵の主力軍に成るのは、アマテラス神皇国内の大名王家に所属する武将達が中心と成って居た。


「第六連合国軍に佐竹・秋江・重義と直江・愛華・兼継及び大国・七恵・実頼。更にその下には、与力軍として、下野国州軍。」


 奥州独立自治王国軍の国王である伊達・藤枝・政実と軍司令部の命令で、前線指揮官に伊達・成美を派遣。


 続いて奥州独立自治王国軍の先鋒軍として、先の奥州統一平定戦で、伊達家に寝返って来た佐竹・秋江・重義を先鋒軍司令官とし、その与力軍に下野国州軍を先鋒軍に参加させる。


 別働中軍部隊として、南部直信・最上義康・安東季愛及び陸奥・羽前・羽後国州連合国軍を派遣させる事に決定する。


 佐竹・秋江は姪からの命令を聞くと「ほう、可愛い姪御殿は、この私に再び最前線に出ろと言うのか?」とニヤリと笑って居た。


 如何やら久々に鬼佐竹の血が騒いだらしい。


 政実に取って自家に組み入れた外様組の者達に、戦で手柄を立てさせて、譜代家臣達との格差をなるべく早めに払拭する狙いが在るらしい。


 それに武田と北条の二家対する牽制でもある。


 今回の出兵で伊達家は、敵対するかも知れない両家に対して、自分達は外征軍を出しても、お前達を十分に抑え込めると言う事をアピールメッセージを出すのが狙いでもあった。


 これにより武田と北条の両者が、島津家の成り行きをどう見て居るのかが分かる筈だと言えるのだ。



「第八連合国軍にライチェル・フェリス及びフェリス侯爵独立自治領国軍とアルペジオ・ハインライン及びメイルシュルフラッド独立自治公国軍。」


 更に付け加えるとシャッコロ族の反乱鎮圧軍に参加して居た軍勢は、大体の後片付けを終わらせて、そのまま自国へと帰国予定だったのだが、キリヤ公国連合国中央政府とキリヤ公国連合国・国防総省及びキリヤ公国連合国軍・総司令部庁から命令で、急遽九州平定戦へと駆り出されてしまう。


 ライチェルとアルペの二人も、自国軍を率いてアマテラスの連合加盟国経由で九州地方へと参着する事と成った。


「第九連合国軍に伊達・成美・実重。」


「第十連合国軍に上杉・剣信・輝清と前田・慶南・益利。」


「第十一連合国軍に真田・幸恵・幸昌と村上・清美・隆清。」


「第十二連合国軍に雑賀孫一と小田・春奈・冶氏。」


「第十三連合国軍に正木・時奈・茂時と津軽・乃為・信胤。」


「第十四連合国軍に尼子・勝美・久勝と山中・鹿乃・盛幸。」


「第十五連合国軍に藤堂・吉与・高虎と可児・才華・長吉。」 


「第十六連合国軍に南部直信・最上義康・安東季愛及び陸奥・羽前・羽後国州連合国軍。」


「第十七連合国軍にネイレス・ガーネット中将とビクトリナ独立自治共和国陸海空軍・1万人。詳細は・・・・・・・・・・」


 ビクトリナ独立自治共和国統合軍・第三艦隊・旗艦・アーク級3番艦・機動兵器空母ベルジダン・ノーグ

      

           

          ラーク級機動兵器空母9隻

          イルダス級ミサイル巡洋艦7隻

          ミチルダ級ミサイル駆逐艦14隻

          ランカウイ級揚陸艦12隻     

          ダルト級補強艦が8隻

          ウンジン級機雷施設掃海艦7隻

          2000年式級潜水艦15隻

          2000式級輸送艦10隻




「第十八連合国軍に新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍・第三方面隊管区方面隊。詳細は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


第三方面隊管区 チバ県地区・イバラキ県地区


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛陸軍・東部海岸方面隊・第三師団


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛海軍・第二艦隊

 

 新トウキョウ地方自治州区国防自衛空軍・第三航空戦隊

 

「第一九連合国軍に栗林武美大佐とナデシコ自治統合陸軍8千人。」


「そして、海軍戦力として、ナデシコ自治統合海軍・第一戦隊司令官・山本五十鈴提督(大将)。第一戦隊副司令官・烏柿肇大佐。」


「キリヤ公国海軍所属・里見・七香・由堯と里見艦隊。」


「小早川・隆美・影長と毛利海軍・小早川艦隊。」


「最後に織田家水軍が海軍へと名称と組織変更され、アマテラス織田自治神皇国海軍と九鬼隆嘉大将。」


「そして、海軍開設記念だとか言って、彼の少年王からナデシコ自治統合海軍で使われて居る撫子級型戦艦を五隻も送られ、戦艦安土・岐阜・清州・那古野・道三名付けられたとの良し。」


「更にその他には、六〇隻もの撫子式軍用艦隊を送られたとの事ですっ!!」



 勇治は火遊びすると言う島津家に対して、そして、この世界に対して、その相手が例え小さな蟻であったとしても、全力で揉み潰すと言って居る言える程の軍勢の派遣を決定して居る。


 何せ、軍事予算は勇治のポケットマネーから出て居るのだ。


その気になれば世界征服する事すら出きるかも知れないが、本人にその気は無いので、世間が騒ぐのは勇治が善悪の区別がハッキリして居る戦に対して容赦なく関わってしまう時だけである。


 織田家が身内に成ると決まった今、この戦争で和紗に撫子式の海軍艦隊を送るという破格の待遇を取って見せた。


 これは何れは織田家がアマテラス地方の盟主的な存在に成り得ると見て居るからに他ならないのと、和紗が勇治と婚約したいと言ってきて居るので、親族として受け入れる意味も込められて居ると言えた待遇だった。


 伊達・毛利・上杉の三家は、実質的に桐谷勇治の直属の臣下王と言える者達だが、アマテラス神皇国の纏め役を織田家に任せた方が良いと勇治とキリヤ公国連合国中央政府は見て居た。


 織田家がアマテラス地方の経済と国防を担う事で、この地方の安定化に繋がるからである。


「ななななななっ、何ですってっ!!噂のナデシコの巨大戦艦が織田家に五隻も送られたですってっ!?」


「それはっ!本当に不味いっ!只でさえナデシコ自治統合海軍・第一戦隊司令官にして、キリヤ公国連合国軍の総司令官でもある山本五十鈴提督が率いるキリヤ公国連合国の主力艦隊、ナデシコ艦隊の第一艦隊が派遣されて来るのだっ!!」


「その旗艦の戦艦撫子だけでも相手にならんと言うに、五隻もの撫子級巨大戦艦が織田家の手に入ったと言うのならば、あの織田の虚け覇王は、絶対にこれ見よがしに、全艦隊を投入して来るに違いないっ!!」と島津・弘美はその概要を聞き、それらが敵対する事に対して、更に畏怖を覚えた。


「そうなったら本当に手が付けられないわっ!!ナデシコ・ビクトリナ・新トウキョウは、キリヤ公国の主力軍。」


「キリヤ公国本国軍が来なくても、十分に私達を叩き潰す事が出来るのよ。」


「ああ、一体、何で如何して、こんな事に・・・・・・・・」と頭を更に抱えてしまう島津・久実。


 続々と名前が上げらて行くキリヤ公国連合国と織田家の名将達の名簿を聞かされ続ける島津家の姉妹の二人は、顔付きが真っ青に染まり上げ、早急に手を打たないと、島津家の本領である薩摩国と大隅国へと攻め入られると、大慌てで、対策を練って行くのであった。



 島津・久実が一体どうして・・・・・と嘆いてしまった事に成って居るのは、別の要因が在った。


 島津家の暗躍により、龍造寺家が傾き、龍造寺・信美・信隆が生死を彷徨った挙句に偶然にも勇治と和紗に出会い、助力を請う事で歴史の歯車の風向きが変わってしまった。


 キリヤ公国連合国と関わり方一つで、関わった者達のパワーバランスが激変する。


 勇治とキリヤ公国連合国は、この世界、いや、全ての平行世界に取って異質な存在に成りつつある在るのかも知れないと言えた。


 さて、勇治とキリヤ公国連合国の加盟諸国が、アマテラス九州地方に全勢力の軍勢を投入すると決めた背景には、訳があった。


それは・・・・・・・・・・・・・・・・


 アマテラス列島南西部に広がる島諸島で構成される尚王家一族が治めて居る小国、竜珠王国(りゅうきゅうおうこく)。


 その竜珠王国からキリヤ公国連合国・ナデシコ地方自治州区・州都・横須賀市に商船に偽装した帆船に乗ってやって来た外交官の使者が訪れた。


 だが、肝心の勇治を始めとする者達は、新トウキョウ地方自治州区編入問題とシャッコロ族の反乱の制圧作戦の為に、キリヤ公国本土を留守にしていた。



 其処で仕方なく、竜珠王国の外交官であるジュリ・ネイウォンと言う女性主席外交官は、ボーウィング社製型と同系機体の旅客機で、新トウキョウ地方自治州区へとやって来た。



 その見姿は、お前たちのして居る事は、全てお見通しだあああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!と言いそうなトリック推理ドラマに登場する女優さんに良く似ている人物だったりする。


 その装束姿は、煌びやか大華天帝国・クーロン式の衣装、詰まりは中華風の宮廷衣装とも言うべき赤と金と青を併せた衣装を身に纏って、堂々とした立ち振る舞いで勇治達の前に現れて居た。


 勇治はトウキョウ都・青坂迎賓館内にて、キリヤ公国連合国の首脳元首達が居並ぶ中で、竜珠王国の外交官であるジュリ・ネイウォンと面会する。


「勇治陛下、並びに加盟国諸侯王の皆様、お初にお目にかかります。わたくしは・・・・・・・・・・・・・」


「挨拶は良いです。何でも、僕と我が国に火急の要件が在ると聞いて居ます。」


 勇治も何となく察しが付いて居るが、まだ楓達、忍び衆達の報告が来て居ない。


 だが、ジュリがこの時期にキリヤ公国連合国の元にやって来ると成ると、その事に対する答えは、勇治にも分かる様な気がしていた。


「はっ!!ではそのお言葉に甘えて、失礼を致しまする。これを・・・・・・・・・・・・」 


「これが我が国王陛下からの密書に御座います。」とジュリは、勇治に書状を手渡す。


「・・・・・・はぁ~やっぱりですか?」と密書を開き、その内容を読んだ勇治は、予想通りと言ってしまう。


「・・・・・・流石は聡明な少年王と言われて居られる勇治陛下。お察しの通りで御座います。」


「要するに、僕と我が国に、貴国を助けて欲しいと言うんですね。」


「はっ!!願わくば我が国も、キリヤ公国連合国の加盟国の末席にお加え下さりまするば、幸いと存じ奉りまする。」


「結局は・・・・ゲルニアン帝国、ヒットラン皇帝に行き着く訳か・・・・・・・・・・・」


「楓達の報告を聞く前に、今回の一件の全貌が分かって来た。」


「勇治、あの髭オヤジの奴めが、この俺と手切れとなり、更にはシャッコロ族の反乱すら制圧と成った今、アマテラス地方に介入するには、島津家と竜珠王国の二つを自らの自勢力圏に置きたいのは、分からんでもない話だっ!!」


「和紗姉え、これでキリヤ公国連合国は全勢力圏軍を動かす大義名分を得ちゃったなぁ・・・・・・」と呆れ顔の勇治。


「良いではないかっ!!お陰で躊躇と手加減をせずに堂々と九州地方へと介入が出来る。」


「まぁね。ヒットラン皇帝とは、何かとちょっかいを掛けて来るから、正直言って鬱陶しいんだけどね。」


「さて、キリヤ公国連合国の公王、及び宗主国王として、本国政府首脳と加盟国元首に命じます。」


「全勢力軍で、ゲルニアン帝国をアマテラス列島から叩き出せっ!!」



「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーっ!!」」」」」」」」」」


 この時、勇治は鬱陶しく、しつこいヒットラン皇帝に対して怒り心頭だったと言う。


 画してキリヤ公国連合国軍は、一切の手加減無しでのアマテラス九州地方へと出兵が決められたのであった。

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