第13話魔法の仕組み

 ここから先は何が起きるかわからない。

 いきなり不安な言葉から始まったミーティングは祭壇はすぐそこだという事実を含みながら進められていった。


 三合目にボスクラスがいたことからも、祭壇にもボスがいることは容易に検討がつく。


 ただ輝石を嵌めてそれで終わりではないだろうということが伺えた。

 そこで、と一度言葉を区切るクロエ。


「お前、あとは何の魔法が使える?」

 何も。クロエが見た通りだと答えると、


 一度考える素振りを見せクロエは、

「魔法にはいくつかの属性がある」


 「うん」わからないので画面に向かって返事。

 画面上には元素ごとのエレメントが表示されていく。

_たぶんこれがそうだろう。

「んでこれを金型に色んな魔法が生まれていくんだが、、、」

 序盤で寝てしまった。


「おぃ」

 これ覚えないとレベルだけじゃ新しい技覚えねぇぞ?

 とか言われても頭に入らない。


 引き換えにクリューは一生懸命メモをとっていた。


 まずは相性。

 火は水に弱く、水は木に強い。


 光と闇は相殺しあう関係にある。

 結構早口なクロエの言葉をイラストにして、的確にメモしていくクリュー。


 しかもかなりわかり易かった。

_敵わないなぁ。


 応用編、ではこれを金型に作られた魔法にはそれぞれ化身として生き物の形をとることがあるが、これを何という。


 いきなりビシリッと当てられた私は目が覚めたように、

「精霊!」


 正解とニヤリと笑って続けた。

 ここで相性が出てくる。


 と一呼吸おいて、

「火は何に弱い?」


 水!とクリュー。

 正解だ。

 それぞれの相性を覚えておけば魔法技も自ずと閃く。


_気になった。

「先生!魔法技って何ですか?」

 思わずクロエを先生と呼んでしまった。

「色んな武器の特性を活かして、剣技や槍技を覚えていくように、魔法にもその相性を見極めることで身につけていく技がある」

_何だろもっと知りたい!


 だが今日はここまでだ。

 別に五大元素全てを極めようとしなくていいんだ。

 自分と相性の悪い精霊もいるだろうしな?


_そうか。

 人間だけじゃない。

 どうやっても仲良くなれない相手がいるように、精霊同士にもそういうものがあるんだ。

_魔法技はその先にある?


 魔法は覚えられる。

 でもそれを極めたからって精霊に見初められるとは限らない。

 それでは魔法技は習得できない。


_きっともっと難しいとこにある。

 お話の中だと何だかんだで仲良くなっちゃうんだけど現実はそうはいかない。


 クロエの話は続く。

 まずは強くなろうとするんじゃない。


 この世界を知ることから始めよう。

「お前、龍脈って知ってるか?」

私は素直に首を振る。

そうか。地脈ならわかるか?


_それなら何とか。

 目顔で応えると、


 それに気が通っているという話がある。

_あ、それ知ってる。


 それを龍脈というんだ。

 俺達の世界じゃそこは大地の気だとか、そういうのが流れてるなんて説もあるんだけど、、、


 ここではそこにソーマが通っているらしい。

 それを恵みとして享受し様々な生活に活用していくんだが、、、


うつらうつら


「カナちゃんカナちゃん」

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