第42話
「お待たせいたしました。こちらが講師役です」
「よぉ、よろしくな、おじちゃん」
「......あ、ぁぅあ、あばよ、よよろしぐこぉ願いいたしまふぁっ」
かっ!かわいいいいい〜〜〜!!!
なぁんてことでしょう!!
可愛すぎてお顔を直視できなぁい!
してはいけないっ!!
「そう緊張するなよ、おじちゃん、ちゃんと教えるからさっさと試験合格して、肉食いたいなっ!なっ?」
お肉好きなの?かわいいですぅ!!
「ふぁぁい!!たたべ食べたいですぅ!!」
「じゃ早速いこ!自己紹介とかも着いてからね」
元気いっぱいの子の後ろを付いていく。恐らく、塔に向かうのだろう。
あぁ、私はなんと罪深い男なのだろうか。
リリス様という心に決めたお方がおられるというのにも関わらず、目移りをしている。
リリス様ぁぁ!!
これから行う行動をどうかお許しいただきたい!!
...後ろを付いて歩いてる間にこの子を私のヒロインとしてのフラグを立てるために脳内紹介を全力でしよう。
名もまだ知らぬ彼女は、深く暗い海のような青色の髪だ。全体的に髪の毛が無造作にボサボサしていて、ちょうど肩に掛かるくらいで短く乱雑に切られており、髪型に興味が無いのが
また、ピンと上に張った可愛らしい耳が生えている。
ちらっとしか見ていないが、目鼻立ちが整っており、目は大きく、瞳の色は綺麗な
また、唇はふっくらとしており、きれいに整った目鼻立ちと相まって、誰が見ても美しいと思うだろう。
そして、喋るときに口元から発達した犬歯が見えた。
見た目はほぼ人間に見えるが、耳も頭上に生えているし、ふさふさした尻尾も生えていて、尻尾も耳も毛先に行くほど毛色が白くなっている。
身長は160cmくらいだろうか。
胸は普通の大きさだが、腰、お尻が大きい。ショートパンツを履いているためくびれ、お尻が尚更際立つ。
そして、太腿も発達していて太く、むちむちとしている。
まだ年齢は若いはずなのだが、何という色気だ!!最高だぁ!!
あのお尻に顔を押し付けて深呼吸したい!!
あの太ももに挟まれて死にたい!
いかん。理性を保つため、これ以上の観察、考察は危険だ。
はぐれない程度に足元を確認する程度に抑える。
お仕事中の女性に対して性欲を爆発させ迷惑を掛けるのは紳士のすることではない。
抑えるのだ。
そんなこんなで内なる感情と戦いながらなんとか終焉の塔の中に入った。
「よぉぉし。着いた。わたし、ヴッ、ニコーレだ。よろしくな!」
ぷりんぷりん揺れていた美しいお尻が視界からいなくなる代わりに、呼吸を忘れるくらいの可愛らしい笑顔で自己紹介され、思考が停止する。
「.......ぁ........ぁ......ま.........グヴ〜ッ、ヴッ、ヴッ・ニコーレさんででしゅか?」
「いいや!ただのニコーレだよ、それでおじちゃんはなんて言うんだ?」
「すすすてきなぁっなっわっぅわ、ぅわすぁしわっ、セイノクスケッ、セイス、セイノスケと申しますっ!」
落ち着け!
自分の名前言えないでどうする!!
「...落ち着けよ...で、名前結局どれだったんだ?」
「あ...ぁぅ...ぅ」
これ以上お仕事しているニコーレさんをいやらしい目で見てはだめだ!失礼だぞ!!
彼女は地上に舞い降りた女神。
下手したらファンクラブか何かの熱狂的信者が存在していて、変なことしたら後ほど暗殺されかねない。
「...セイノスケといいます!ニコーレさん!本日はよろしくお願いします!!」
緊張を吹き飛ばすために大声で挨拶をする。
「うん!気楽に行こう!よろしく!」
かわいい!
「はい!ありがとうございます!」
「うん!早速なんだけど、どこから教えればいいかな?私おじちゃんが何を知ってて何を知らないのかわからないよ!」
かわいいですぅ!!
絶対に名前覚えられていない!
「そそそうですよね!ぅ私は昨日はじめてこの都市に来たばかりなので、終焉の塔のこと、さっきいた施設のこと、この都市の常識的なところほぼわかりませんので、その辺を踏まえてご教示していただけると幸いです!」
「え〜じゃあ何にも知らないじゃん!あぁ〜めんどくさいの〜!肉が遠のくぜぇ〜」
ニコーレさん素直でかわいい!!
今すぐお肉を差し上げたい!
「ニニニコーレさん、お、お手数をお掛けして申し訳無いです」
「これが仕事だから仕方ないよぉ...じゃあまずは座ろうぜ」
草原の地べたにあぐらをかいて座る。
ニコーレさんもあぐらをかいて座る。
ショートパンツを履いた股間ばかりに目が行ってしまう。
やめろ!!一生懸命説明してくれているニコーレさんに失礼だ!!最低だ!!
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