第18話

ダンジョンね。はいはい。わかります。


「魔物狩りで食っていくなら、最終拠点となるよ。歴史も古く、類を見ない独自の文化が形成されているから、見てみるのも一興いっきょうだね」


よし、深淵の赤霧から最も遠く、なおかつ魔物狩り志望の私はそこを拠点にするべきだ!

少なくとも私の拠点は、この変な街ではない!!


聞きたいことはもう無いかな?また聞きたいことが溜まったら、セ○クストゥ先生に聞いてみようかな。


「そうなのですね。聞きたいことは以上です。貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。ご教授いただいたお礼をしたいところですが、無一文でして...何か私でもお手伝いできることはございませんか?」


これはお使いクエスト覚悟。


「いやいや、それには及ばないよ。君たちの何十倍も生きる私達、エルフからしたら貴重な時間などないさ。ものの例えだけど、私がふと気がついた頃には、もしかしたらセイノスケ君は老いて亡くなっているかもしれない。それくらい時間の感覚が人間とは違うのさ。だからむしろ、セイノスケ君の時間の方が貴重なはずだよ」


小学生の頃、学校の一時限が恐ろしく長く感じて仕方がなかったのに、大人になって仕事をするようになってから、気がついたら夕方になっている時間感覚のさらに先、

気がついたら50年経ってましたよ〜っ。テヘッ☆(妖精巨乳美少女声脳内再生容易!!!我白濁液発射寸前!!!)

というのが、エルフの時間感覚か。


「...そういうものですか。ありがとうございます。聞きたいことだけ聞いて、用が済んだら帰る、というのも大変恐縮ですが、今日の飯にありつけるかどうかも、わからないため、失礼いたします」


頭を深々と下げ、ソファーから立ち上がる。


「そういうものさ。また気になることがあったらおいで。わかる範囲で教えるよ。ん?見ない形の鞘だね?良ければ見せてくれるかい?」


やはり食い付いたか。


「もちろんです!どうぞ」


先生には色々と教えてもらった恩がある。

即座に腰から鞘ごとを外して、先生に渡す。


「......この鞘...ほおの木かい?」


ほう。良くわかったな。

我が愛刀は日本刀と同じ製法で作られているので、せっかくなので、追加料金払って鞘も革製から日本刀と同じ朴の木にしたのです!


「朴の木?というのですか?記憶が無いので、わかりません。ここから3時間ほど歩いた森の中で目覚めたら、既に腰に装着してあったので...」

「...この木が群生していた場所は、ここからかなり遠いところにある、私達の故郷近くだ。はるか昔に赤霧に飲み込まれてしまってもう手に入らない...どうしてセイノスケ君が?見たところ、ほぼ新品のようだが...」


まずいっ!!これはやばいぞ!怪しまれてる!!

先生は木の香りを楽しんでは、何かを懐かしんでいるような遠い目をしている。


「ん?そうなんですか?ヨクワカリマセン...」

「記憶が無いんだったね。剣を見ていいかい?」

「はいもちろんです。どうぞ」


先生は剣鉈を鞘から抜く。


「これは素晴らしい。何という精巧に出来た剣だ。今の時代の鍛冶屋では同じものは作れないだろうね?...少なくとも数十世代前のものかな?この分厚い刀身はなんだ?大きさの割に重いな。なんの用途の剣だ?...柄も見たことない細工がされているね。それに、カーブしている柄が握りやすい」


ッギクッッッ!!!怪しまれる!

数十世代前がなんなのか知らんけど。


だが、流石先生!!わかりますか!

それは狩猟用の剣です。道なき道の草木をバッサバッサ払いながら、遭遇した獣を刺殺して解体用に使う日本伝統の万能剣です。刃は日本刀と同じ蛤刃はまぐりばと言って、刃こぼれしにくく、切ったものを左右に切り開けるんだ!

と言いって自慢したい!


「ソノ剣がですか?ワカリマセン。そんなにそれが今の剣と違うノデスカ?」


「うん。これがいま一般的に出回っている剣だ」


先生は、机の下に手を伸ばして、すぐに手を引いたら剣が出てくる。

え?そんなところに剣仕舞い込んでたの!?

護身用ということかな?


先生に剣を渡される。


「う〜ん...私が見てもよくわかりませんが?」


柄を握り、刀身を見てみるが、違いがわからない。


「ハハッ、そうか。わからないか。失礼したよ。じゃあ、これならわかるかな?」


先生は私の剣鉈を握り、手渡された剣を目にも止まらぬ速さで振り下ろし、真っ二つに切り落とした。


「っっ!!っんぁにぃっ!?やだぁっ!?」

「驚いたかい?......ッハハハッ。失礼。......ハハハハッ!......ハハハハッ!...っぷ...ハハッ」


なんか先生、何かのツボに入ったみたいだ。

エルフ美少女なら別だけど、別におじさんがツボに入ってるとこ見ても嬉しくないんだけど。


「.........あの、先生?なにか面白いことでもありました?」

「ハハハッ。なにって、セイノスケ君の反応が面白くてね。なにぃ、やだぁとは、まるでゲイマックスの民が言う口癖だなハハッ。懐かしいものを二つも見せてくれるなんて、今日は幸運だな」


名前からしてゲイマックスはそういう系統の集まりだと薄々勘付いていたが、確信に変わった。


「お、お気に召して何よりです」

「なにぃ、やだぁ、ハハハハッ!引き止めてしまって済まなかったね、行っていいよ。ハハハハッ。やだぁ。ハハハッ、ハハ…」

「あ、ありがとうございました」


先生の様子がおかしくなったところで、

剣鉈を回収して、部屋から退出し、兵舎を出る。


「はぁ...疲れた。情報も少しずつ集まってきたな」


さて、次は、商業ギルドに顔出してみようかな。









────────────────────

ここまで読んでいたたき、

本当にありがとうございます!!


エルフおじさんとの長話、

本当に長くなってしまい、ごめんなさい!

ここまで長くなるとは思っていませんでした。


おじさんも、パッパパッパと行きたいのですが、どうしてもおじさんなので、長くなってしまいます。

ご了承ください!!


おじさんは執筆活動やってみて、




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