2.精神医療における多剤大量処方とは
精神科では薬における治療が一般的に行われます。私を廃人状態にまで突き落とし、また今でも数多くの患者さんを苦しめ、そしてもっと問題として取り上げられるべき多剤大量処方とは何なのかをここではお話したいと思います。
精神科では、主に抗精神病薬・抗うつ剤・安定剤・睡眠薬などが処方されます。これを何種類も重ねて大量に処方する事を多剤大量処方と言います。これには計算式も存在しています。クロルプロマジン換算(CP換算)というのですが、この計算式での合計が千ミリグラム以上になる処方は多剤大量処方であるされています(ちょうど良い量は六百ミリグラムくらいとされている)。私が多剤大量処方に遭っていた時の合計は三千ミリグラムあったと現主治医M先生は言っていました。多剤も多剤。かなりの多剤大量処方をされていた事になります。そりゃ廃人にもなるわ。
元々日本では暴れる患者は寝かせておけみたいな治療が多かったので、日本は多剤大量処方大国だとも言えると思います。ただ、この流れには国も規制をかけ始めました。診療報酬請求における規制として、三種類以上の抗精神薬・三種類以上の抗うつ剤・三種類以上の抗不安薬・三種類以上の睡眠薬もしくは四種類以上の抗不安薬もしくは睡眠薬を処方した場合には、診療報酬が減点される事になっています。また、七種類以上の内服薬を処方した場合にも減点がなされます。
しかし、これには抜け道もあります。精神科には多剤処方ができる資格というのがあるのです。その資格を持った医師であれば、減点されることはありません。しかし私は回復後に精神科に強いでっかい病院に勤務したので知っています。その資格がある医者は大抵、多剤処方をしないのです。その研修を受けていない、資格の無い医者ほど多剤処方をするのです。要するに、危険性を熟知していないから多剤処方してしまうのではないかと私は感じました。多剤処方で診療報酬を減点されてる医師って、いつも同じ医師でしたし。「あぁ、この先生には診てもらいたくないなぁ」と思いながら算定していたものです。
今回はちょっと難しい話になったかと思いますが、「あぁ、要は薬出し過ぎってことね」と思っておいて頂ければよろしいかと思います。
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