3日目は　ドラ君とおしゃべりしているうちにすぎた。

そして本日4日目、いよいよ我が領地の見回りである。

ドラ君の背に載っていざ出発！

　まずは　リンド国方面

　待避期間に余裕を持たせておいたので、リンド国方面：領地西部には誰もいませんでした。

　ドラ君によると、北部森林方面にも昨日の段階で人はいなかったということ。

念のため北方を警戒しつつ東方デッド方面との境界の視察に赴きます。

　探査魔法で生命反応をさぐりつつ、視界拡張を使って死体の有無を視認しつつ飛ぶのは大変です。たとえドラゴンの背中に乗っていても。

　案の定、東部草原に死体を発見。

　我が領地にこっそりと作ってあった隠れ家の前で死んでいました。強欲父とその兄が。

　実は彼らが、我が領土内に潜んで我が屋敷に襲撃をかけるであろうことは予測していましたので、修道院設立宣言をした直後に、私が生まれる前につくられていた彼らの隠れ家を探し出し、封鎖しておいたのです。

　それゆえ　当ての外れた強欲男たちは　待避期限切れと同時に昇天することに。

　以前述べたように、我が領土から3日以内に退避するなら、館の西側リンド国に行く以外の選択肢はなかったのです。

　それ以外の方角に進路をとる者は皆、我（わ）が領土にに、我（われ）を害する意図を持つ者なり。なーんてね。

　とりあえず　野蛮なふるまいとは重々承知で、不埒な強欲男の成れの果ては、我が領土の東の境界線に　逆さづりにしてぶら下げておくことにした。

　古典的警告です。結界の中に入るべからずと。

　さて　南側：海辺にも　不埒な者どもが隠れていないかも確認しなくては。

　こちらは、植物の生育もよいので、空からの視認が少しむつかしい。

　それに　知らぬ間に住み着いている人がいるかもしれないので、こちら方面だけは

結界内に残った人がいても、気を失い　私が活をいれるまでは意識を取り戻さない程度に衝撃を緩めておいたのです。（私が発見しなければ、衰弱死。だって勝手に意識を取り戻して領地内で悪さをされては困りますから。）

「ドラちゃん　ここまでありがとう。これから私は歩いての旅です。」

「そのことなんだけどね、僕が馬を捕まえてきて君に提供することはできないけど

　代わりに　北の森のフェンリルの中から君を手伝ってくれる人を見つけておいたから」

「いつの間に。よくみつかったわね。　すごい！」

「あらゆるつてをたどって　念話をとばしまくってね、南の海で遊びたいってやつをみつけたんだ。今から呼ぶね」

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