第15話


今日もここ最近日課になっている訓練場で訓練をするために、昨日と同じくアリスとリムにも参加してもらっている


昨日と違うのは俺の固有スキルとユニークスキルが判明していると言う事だ。真理、この能力でステータスを見ていると思うんだが…… 本来真理とは揺るがない物、全ての本質、絶対的に変わることのない事を指していると仮定すれば、俺が3人に見たものは生まれ持っての能力、生を受けた時に決められた潜在能力って事だろう……


啓示とは旧約聖書においてアポカリプスと呼ばれる事もある。もしくは、神のお告げを人々に伝える…… などに使用されている言葉だったはずだ。


そして、俺の武器は【光剣アポカリプス】だった。固有スキルの啓示と何らかの繋がりがあるのかも知れないが、まったく見当もつかない……


とりあえず今は、ササラ、アリス、リムに協力してもらって訓練するのが賢明だろう。


俺は3人へと光剣アポカリプスを構える


早く強くならなければいけない、このリベルタで俺は間違いなく他の王達のバランスを揺るがしてしまう火種なのだから。



「さあ、始めよう!」



足に力を込めると、一気に3人へと距離を詰めて行く。最初の頃に比べると身体能力が異常に発達しているのが感じられた


単なる訓練の賜物なのか……

もしくは王としての変化なのかは分からないが、訓練をするたび確実に体の変化を感じていた。


咄嗟にバラける3人…… 俺はリムへと狙いを定めると、スピードをのせた一撃を振るっていく。リムの武器は流水を連想してしまう様な透き通った双剣だ。最初見た時は何か違和感を感じてしまったが、戦闘に入ったリムは普段オットリしているのが嘘みたいな動きで、隙を逃さず攻撃を繰り出してくるのだ。


リムは何とか刃を交差させると、アポカリプスの勢いを殺して行く…… 真正面からまともに受け止めるのは愚策だろう


「うっ。防げ…… ない!?」


俺は好機とばかりにそのままアポカリプスへと力を込めたが、背後から迫る気配を察知すると素早く刀身を引き回避行動をとっていた。俺が立っていた場所を的確に通過する剣先を何とか回避する


「リムさん!」


ササラは畳み掛けるように、俺に反撃を許さないスピードで連撃を繰り出してくるが、必死に回避していく。身体能力が上がっているとは言え凌ぐのが精一杯だ……


「流石に、キツイな……」


ササラはギアを上げるように、繰り出す攻撃のスピードを徐々に加速させていく。俺は反撃できず、 攻撃を受け流すだけで精一杯の状況に焦りを感じてしまう。こんな状況の中、アリスとリムが両脇から連携して攻撃してくるのが俺の視界に入った…… ぐっ、さすがにキツイか…… 何とか切り抜けるんだ、集中しろ!



ここで俺は死なない

変わる事のない真実

王の力を黙示する……


突然切り替わった空気は俺の体にねっとりとまとわり付く様に思えた。3人の動きがスローモーションに変わる……

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