第12話
「いやぁ~…… まいったまいった……
流石に3人相手に戦うには無理があったよな」
攻撃された脇腹を摩りつつも立ち上がる
「ハク様強い。3人がかりでやっと…… 疲れた……」
「本当強すぎだよ…… こんなに動いたのは久しぶりだよ」
アリスとリムは呆れる様にボヤいていた。
2人の言葉に頷くと、ササラは自分の事のように嬉しそうに笑うのだった
「2人はまだまだ鍛錬が必要みたいですね……フフ……」
「うっ、ササラ先輩はスパルタだぁ~!?」
「綺麗な…… 鬼……」
「リ、リムさん…… まさか鬼って私の事じゃないですよね…… 」
3人のやり取りを尻目に俺は苦笑いを浮かべてしまう……
「ハ、ハク様! 今笑いましたよね……」
ササラの冷たい笑みが怖い。 俺はけ、決して鬼だなんて思ってなんかな…… い……?
「な、なに言ってるんだ!? こ、こんな可愛い鬼がいるわけないだろ。 違うのか?」
俺はササラの頭をポンポンと優しく撫でてやると、すぐにササラの顔は赤く染まっていく
「うぅ……ハク様ごまかしましたね……
もういいです……!」
「はは、拗ねないでくれよ…… 帰ったらもっとナデナデしてやるから。な……?」
3人の顔は見る見ると赤く染まっていく
「ササラ先輩ナデナデって!?
わ、私も!じゃなくて……うぅ」
「ナデナデ~…… 気になる。」
「ハ、ハク様!? 私はそ、そんな事は……うぅ…… して欲しい……」
ササラの後半は聞こえない程小さかったが、表情を見る限り嫌がっては無さそうだ。
「さてと。だいぶ痛みはマシになった!
3人にはまだまだ俺の訓練に付き合ってもらうぞ!」
俺はニヤリと微笑む。アリスとリムはもう1人の鬼がいる事に初めて気がつくのだった。
「「お、鬼~!?」」
…………
……
訓練を終えてササラの部屋へと戻った俺は、この先の事を考えた結果、昨日の事をアリスとリムにも話す事を決意していた。
「やっぱりハク様は11人目の神だったんだね…… 私の、その…… この前の発情も仕方ないよね」
アリスはよほどこの前の発情が恥ずかしかったのか、両手で顔を隠して喋るのだった
「発情。自然な事……アリスちゃんが恥ずかしがる事ない。
高揚。快楽。オーガズムによって…… アリスちゃんが絶頂するのも。」
「わぁーーー!? リ、リム! それ以上の説明はいらないから!?」
アリスは恥ずかしさのあまり俺に背を向け、まるで亀のように自分の膝に顔を埋めてしまう。 あの…… アリスさんスカート捲れ上がってパンツ見えてますから……
小首を傾げるリムは理由も分からずアリスを見ている。俺が感じたリムは科学者的な考えを持っていて、恥ずかしさとかよりも発情は当たり前の現象としてしっかり理解できるタイプのようだ。
「はは……まあ、自然の摂理って事だ!
そんなに恥ずかしがらなくても良いって言ってるんじゃないかな?」
リムはコクコクと頷く
「うぅ…… わかってるよ……」
それから俺は一番大事な事を2人に告げる
俺がササラの王になった事。そしてササラがレッドネームになった事を。
二人へと説明をしてる間、ササラは左手の紋様を胸の前で握りしめていた。こうやって冷静に話す事により、レッドネームになった事を再認識してしまうのだろう。
無言になる2人に悪いと思いつつ、俺はアリスとリムの潜在能力を見る為に意識を集中させていた。すぐに脳裏に浮かんでくるステータスが現れる。
※ アリス 16歳
ホムンクルス
潜在能力 A+ α
固有スキル ???
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※リム 16歳
ホムンクルス
潜在能力 S
固有スキル ???
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