第4話


「ほらー! 無理しないでよね」


アリスはとっさに俺の手を取り立ち上がらせてくれる。 ホントいい歳して何してんだろうか。 情けなさからアリスや二人の顔を見れず、 アリスの手を握りながらも片手で服についた埃を払っていく


(まじ情けない……)


「ありがとう。 アリスさん」


素直にアリスの好意に感謝しながらアリスへとぎこちない笑顔を向けるのだった


「あ…… うっ! あぁっ……」


アリスは呻くように声をあげると、 俺の手を握りながら突然プルプルとカラダを震わせていく


「か…… カラダが…… 熱いっ!?」


突然絞り出すように声を出すアリスの表情は、 熱を帯びるように高揚していくように思えた。 しだいにアリスの脚は痙攣が激しさをましていくとガクリと体勢を崩してしまう


俺は突然の出来事に何が起きたかもわからずに唖然としながら、 なんとか目の前で崩れ落ちていくアリスの体をとっさに支える事に成功する


「おっ、 おい! 大丈夫か!」


「あぁぁあ…… だめぇっ!? ひぁッ!!」


アリスの痙攣は止まらずカラダを跳ね上がらせたかと思うと、 アリスの震えは一瞬収まり肩で大きく呼吸を繰り返していた


そっと地面へと寝かしたアリスのスカート部分が突然湿気を帯びたかと思うと、 スカートを染めるようにシミが広がっていく

アリスは再びビクッと何度か痙攣を繰り返すと、 今度はジワリと地面へと液体が広がっていくのだった


「え…… 」


「アリスさん!!」


「アリスぅ~!」


(いったい何が起きてるんだよ!それにこの鼻をくすぐるような匂い…… ヤバイなんか頭がおかしくなりそうだ)


周囲は甘い匂いに包まれていた


(不謹慎だが…… アリスをむちゃくちゃにしたい。って、 俺おかしくなったのか……)


「たぶん…… 発情……」


「そんなっ!? まさか! どういう事ですかリムさん!」


アリスの頭を優しく膝に乗せながら、 ササラの言葉にリムは静かに頷くのだった。 


「症状。 発情にそっくり……」


リムの言葉を聞いたササラは形の良い胸を押し上げる格好で、 腕を組むと何か考え事をしているようにアリスを見つめていた


「なるほど…… 確かにそう考えれば私の症状も」


ふとササラの視線が俺へと向けられる。 ササラは真剣な表情で俺をジッと見つめていた。


「もし誰かに見られたら…… すぐに場所を移しますよ!

このままだとじきに警護隊が来ると思いますから」


そう言うとササラは何かを囁き始めたかと思うと、 ササラの体は薄らと光を纏うのだった


「転移! マイルーム!」


次の瞬間信じられない事に俺の見ていた景色が切り替わっていくのだった。





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