呪われた女

@golden-apple

呪いとは

私は呪われている。


頭が可笑しいわけではないし、別に首にかけたら死ぬネックレスとか、某RPG等にあるデメリットなのかメリットなのかイマイチわからない装備とかがあるわけでも無い。


端的に言えば高確率で不運なのだ。100%と言っても良いかもしれないレベルの推しが死ぬ呪いだ。


唐突に自己紹介をさせて貰うと、私はオタ女である。暇さえあれば引きこもりニート生活を望む、女どころか人間としての誇りすら捨ててる系女子。

だって、動かないのって楽だもん。父親が厳しい為、仕方なく空手部に所属しているが、本当は文化部に入りたかった人間だ。


そんな私は1度ひとたび作品にハマると傾倒が酷く、グッズも全て集めようとする、ある種ヤンデレ的な人間。

だがしかし、どれだけ作品を愛し、作者様へ間接的に貢ごうとも、私の呪いは必ず発動する。必ずだ。


「今回の推しは主人公の兄!! 主役級に人気もあるし大丈夫!」

――が、その考えは甘かった。

その兄は後ろ手に縛られて処刑された。呪いの力に恐怖した。

他の作品も同様である。


「今回の推しは敵キャラだけど、協力関係になったから大丈夫なハズ!」

――もちろん、死んだ。それも1番納得がいかない事案で。わざわざ和解したヒーローに戦いを挑み、死んだのだ。 脚本家は私になんの恨みがあるのか??


コレも本の少しである。何に呪われているのか、ゲームでもマンガでもアニメでも小説でも特撮やドラマでも死ぬ。

唯一死なないアニメがあったが、それは原作者の意向を完全にシカトして作成した物。時間が経ってリメイクされた時には推しが死んでいた。


そこまでして私に絶望感を味あわせたいのか? もちろん、制作側にそんな意図は無いが。


ちなみに私は呪いが発動した直後、好きなアーティスト(ちょっと病み方面)の曲を聴き、感情を込めて全力で歌う。

そしてオタ友に八つ当たりし、世界の滅亡を願う。それは新たな推しに出会うまで続き、推しを思い出す度に絶望感は復活し、当時程では無いものの暴言を吐いて推しの死を嘆く。


同人誌を漁ろうにも、別に推しが腐な状況にいるのを望んでいないし、自分の好きなキャラじゃないとノーマルでも無理だ。

そもそも、ちょいキャラ過ぎて同人誌にされないケースすらある。


私は呪われた女。

推しが必ず死ぬ運命を持つ者…

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