白狐と勾玉の御守り
※ 前回から今回の投稿までの間に新たにフォローして頂きました皆様、
誠に有難うございました。
応接テーブルをはさんで理子と教師の
” 玄狼の行方について話がある ” そう告げた女性は年齢的には自分と同じぐらいか少し上だろうか、気品のある綺麗な女性だった。只、穏やかなその風情の中に不思議な妖しさが感じられるような気がした。
彼女の娘という少女は中学生ぐらいに見えた。母親によく似た面立ちでどこかエキセントリックな雰囲気を漂わせている。未だ青さの残るコケティッシュな魅力を無自覚な状態で発散しているような少女であった。
着ている制服が隣家の田尾 志津果のそれと同じであることから松島中学の生徒だろうと理子は考えた。それを裏付けるかのように
「貴女は確か、ウチの中学の二年生の福田さんよね?」
「ハイ、そうです。石川先生。」
「やっぱりそうよね・・・でもどうして貴女がこの家に?」
「それは・・・きっと最後に水上君を見たのが私だと思ったからです。」
” 最後に水上君を見た ” という言葉に理子は心の中でアッと声を上げた。
思わず今度は本当に声を上げて眼の前の少女に訊ねた。
「それじゃ玄狼と一緒に商豆島に瀬戸芸を観に行った友達というのは貴女なの?」
「はい。そうです。その日はずっと一緒でした。」
「でも玄狼とは井家田港で別れたんでしょ?」
「はい、私はフェリーで鷹松に帰って水上君は殿庄港からクルーザーに乗せてもらうと言う事で島に残りました。」
「それじゃあの子の行方までは?」
「井家田港を出てから後は知りません。」
「ああ・・そうなの。」
理子は気落ちした声で答えた。もしかしたらと膨らみかけた期待がむなしく萎んでいく。だが直ぐにでは何故ここへ来たのかという疑問が湧いた。
福田 柴乃は最初に ” 玄狼さんの行方についてお話に参りました ” と言った。
ということはその後の玄狼の行方について何かしらの情報を持っていると考えていいのではないか?
ただ玄狼の姿を最後に見たと言うだけならワザワザ、この家を訪ねてはこない筈だ。
そうした理子の思いを見抜いたかのように福田 柴乃が口を開いた。
「この娘と別れた後、息子さんに何が起こったのかという事は分かりませんが現在の状況は朧気ながら分かります。
息子さんは現在、此処より遠く離れた位置にいます。ある場所にじっとしているのではなくゆっくりと巽の方角に動いているようです。」
「それは一体、どういう・・・何故、そのようなことがわかるのですか?」
「私は鷹松市で狐仙堂という名前の占い師業を営む者です。先日、娘の安里紗が息子さんに御守りとして
「勾玉が・・・?」
「勾玉と言ってもネット通販で売られているようなアクセサリーもどきの紛い物ではありません。本物の硬玉翡翠に私の守護霊である天狐様の霊体の一部をお分け頂いて封じ込めたものです。尤も貴女にその説明をするのは釈迦に説法かもしれませんが。」
理子は本を正せば巫無神流神道宗家の直系の一人であり当然、勾玉については知っていた。勾玉とは古来より御守りとして使われてきた装身具である。その独特の形状の由来には人の胎児を象ったものだとか獣の牙を真似たものだとか諸説あるが詳しい事は分かっていない。
不純物の少ない鉱物製の物であれば念を通せば一定期間はその念の量や質に応じた効能を発揮する事は可能であろう。
だが高次元の霊体を分霊した勾玉がどのような力を発揮できるかまではついぞ聞いたことが無い。果たしてそのようなことが可能なのかという事自体が分からない。
天狐とは妖狐の最高位に属する存在であり千里眼と呼ばれる神通力を持っているとされる。確かに千里眼などという権能が使えるのであれば玄狼の現況や位置を知ることが出来ると言うのも頷ける話ではある。
だが現実には俄かには信じがたいというのが当たり前の反応だろう。当然、理子もそこを突く質問を仕掛けた。
「では、玄狼はどのような状態なのですか? 具体的な位置は? 地名は分かりますか?」
「意識はありますが酷く不安定です。少なくとも正常な状態ではありません。眠っているのかもしれませんがずっとその状態が続いているような気がします。何か薬のようなものを打たれているのかもしれません。
場所については地名という物が無い場所のようです。狭くて身動きできない感じが伝わってきます。さっきも言った通り、ゆっくりと移動しています。でも歩いているわけではなく車とも違う感じ・・ですね。
暗くて冷たくて・・そう、まるで水の中に潜っているような、そんな感触です。」
福田 柴乃の話を聞いた理子と瑠利は思わず顔を見合わせた。彼女の伝えた玄狼の状況というのが瑠利の所属する機関が収集した情報とピタリと符合するものであったからだ。その情報の内容について眼の前の母娘には一言も話していない。この部屋に盗聴器の類が存在しない事は先程、検証済みである。従って彼女がこの部屋での会話を外で傍受していたという事はありえない話だ。
そうなると残された最大の懸念はこの母娘が実は中国側に組する人間であるという可能性であった。同じ中学校に通う娘を使って玄狼を商豆島へと
しかしもしそうであったとすればわざわざ理子のところにやってきて玄狼の位置や状況を仄めかす意味がわからなくなる。亜香梨からの電話に対して当日、玄狼と一緒に商豆島へ行ったことをすんなり認めた事から考えてもその可能性は低いと考えていいだろう。
つまり福田 柴乃は何らかの超常現象的な方法で
今二人は
「お二人のお気持ちは天狐様でなくともよくわかります。こんな片田舎の胡散臭い女占い師の言葉をそのまま信じろという事の方が無理というものでしょう。
ではお母様、表に出ていただけませんか?
そこで私達の言う事が
― ― ― ― ― ― ― ― ―
奥城島神社と隣の城岩寺の間の狭い車道を抜けて少し行ったところにそこそこの広さの空き地がある。もとは近所の住人が耕作する畑であったのだが本人が亡くなった後、跡継ぎが本土へと移住してしまったため今ではただの空き地になってしまっていた。
城岩寺の住職、すなわち志津果の父が来客用の駐車場として借り受けて管理しているので草が生え放題というわけではないが舗装はされていない。
まばらに敷かれた砂利の所々から黄みを帯びた灰色の土が所々剥き出しになったような土地であった。
そこに今、水上 理子、石川 瑠利、福田 柴乃とその娘の安里紗の四人が立っていた。その位置関係はさっき応接間で座っていた時の構図そのままであった。変わったのは応接テーブルの代わりに約三メートル幅の乾いた黄灰色の地面が横たわっている事ぐらいである。
「ただ今、此処に私の守護霊である天狐様をお呼び致します。霊能の無い常人には見えずともお母様ほどの優れた鵺弓師であればそのお姿を確認する事は容易であろうと存じます。
どうかその眼でしっかりとお確かめ下さいませ。」
福田 柴乃はそう言うと娘の安里紗の方に向かって体を開いた。同時に安里紗も母親の方に向き直った。そして対面状態となった母娘は互いにその手に異なる印を結んで見つめ合う。やがて安里紗が聞き取れないほどの小さな声で祝詞を唱えはじめた。
アハリヤ アソビハストマウサヌ アサクラニ
アマツカミ クニツカミ オリマシマセ
それを三回復唱すると安里紗が今度ははっきりした声で
オオォ~~オオォ~~オォォォォ~~~~~~
と叫んだ。
その様子を観ていた理子はそれが極度に簡素化された降神の義であることに気付いた。
一方で
最後に
ということは福田 紫乃の守護霊であると言う天狐とやらが今、この場に降りて来ているという事になる。理子はゆっくりと息を溜め乍ら念視能を発現させて母娘を視た。そこには驚くような光景があった。
福田 紫乃の頭上の空間に白く輝く毛並みを持った巨大な獣が鎮座していた。それは体長七メートルはあろうかという白狐であった。その背後には
周縁を
悠久の生を経た神妖だけが持つ荘厳な気配が押し寄せて来る。
敵意や悪意は微塵も無い。ただその視線は思わずひざまづきそうになるほどの圧倒的な神威に満ちていた。
理子はそれを跳ね返すように丹田に気力を込めると背筋をピンと伸ばした。そして福田 紫乃の頭上に向かって恭しく一礼した。隣に立つ石川 瑠利が奇異なものを見る様に彼女を見た。
理子は薄く笑いながら ” 石川先生、ちょっと御免なさいね ” と断って彼女の額に人差し指を添えた。
「少しの時間だけ貴女のここに
理子はそう言って人差し指の先から石川 瑠利の額に念を送り込んだ。それは瑠利の前頭骨から脳に達し松果体を満たすと再び額から奔流となって外界へと抜け出た。
一瞬にして瑠利の視界は目まぐるしく変化した。突然、真っ暗になった視界の奥に極色彩の渦巻きが現れたと思ったらそれは直ぐに無数の紫電となって収束し網膜を白く焼きながらビ-ムの如く大気中を突き進んだ。
「・・・・・こ、これは!!」
そこにはもう一つの世界が
金色の虹彩の中に屹立する縦型の黒い瞳孔が発する強烈な威圧感が高圧電流のように大気中に満ちる。それは
「天狐様の存在が
福田 紫乃が歌う様な口調で訊いて来た。理子が鷹揚に首肯する。石川 瑠利は紫乃の頭上を呆けた様に黙って見詰めていた。
「それでは私が天狐様に成り代わりそのお告げを託宣致します。」
紫乃が静かな、しかしはっきりとした良く通る声でそう告げた。
「ご子息の現在の位置はほぼ定められました。ですが向かっている場所はまだ予見出来ておりません。後は勾玉に封入した天狐様の分霊との交信による先見となります。よってこれより先は天狐様ご自身が先導して案内されるとの仰せです。
ただ天狐様は
急がれた方がよろしいかと存じます。」
福田 紫乃の託宣の内容は状況が決して楽観視できるものではない事を感じさせた。つまり海を渡り陸路を走り四国を縦断して太平洋側の何処かに出なければならない事を考えれば時間的猶予は余りないという事だ。
今から島の港に向かったとしてフェリーの便の待ち時間次第では本土に渡るだけで小一時間はかかる可能性がある。だがそれでも行かねばならなかった。
「私、今から車で奥城島港に向かいます。フェリーが鷹松港に着いたら天狐様の後を追いかけますので道案内をよろしくお願い致しますとお伝えください。」
理子は少女の母親に向かって頭を下げながらそう言った。
まるで理子の願いを聞き入れたとでも言うかのように・・・・
それを見た理子は上空に向かって深く一礼を返した。そして上着のポケットに乱暴に手を突っ込んで車のキーの存在を確かめる。車はいつも通り海沿いの道路と神社の鳥居の間に在るそこだけ路肩が大きくふくらんだような場所に停めてあった。
そのままそこに向かって慌ただしく走り出そうとした彼女を石川 瑠利の張りのある声が呼び止めた。
「待って! 待ってください!」
焦る心に
「えっ! 何? 私、急いでいるんだけど!」
「すみません。でも少しだけ待ってください。」
瑠利はそう言うと黒く厳めしい形状の携帯電話らしきものをスーツの内ポケットから取り出して電話をかけ始めた。一昔前のガラ携帯と比較しても大ぶりなそれは高田 宇紗美が所持している物と同じものだった。
何処の誰に掛けているのか分からないが物々しく緊張感を帯びた烈しい会話が五分近くに及んだ。やがて電話を終了した瑠利が淡々とした口調で言ったのは
「機関の本部を通じて香河県禅通寺市にある陸上自衛隊第14旅団司令部にヘリコプターの緊急出動を要請しました。徳縞県の空港にある第14飛行隊の分屯地からヘリコプターが間もなくここへとやってきます。」
という驚くような話だった。理子以外の二人も呆気にとられたような顔をしていた。
「ヘ、ヘリコプター?! 」
「はい、汎用輸送ヘリのUH-1Jです。分屯地からここまで直線距離にして約60キロ、UH-1Jの最高速度は時速240キロとの事ですから後20分弱で到着予定です。
到着したら私と理子さんが乗り込んで出発します。後はあの宙空に
あ、それと離陸の前に先程の 『 天眼 』とやらの視覚賦与を操縦士に掛けることをお願い致します。」
それから約20分後、バラバラバラというローターの風切り音と共にヘリコプターが理子たちの立つ城岩寺の駐車場に舞い降りた。
降りて来た操縦士は五十年配の男で二等陸尉の安本と名乗った。不審そうな表情で理子に
その時、二つの人影が城岩寺の山門より走り出て来た。玄狼の同級生、田尾 志津果とその父にして真言宗禅通寺派の裏天部、独鈷衆の長の一人、田尾 徹心だった。
おそらくローターの轟音に何事かと驚いて見に来たのであろう。
父娘は寺の駐車場の地面に着地した巨大な空飛ぶ鉄の機械を無言で凝視した。そして並んで立っている福田母娘の頭上にも視線を注いだ。
「ほう、これはどしたんかいな? こなんもんが連休の最中に見れるとは思わんかったわ。こら、末代までの語り草になるんと違うか?
理子さん、この状況はもしかして玄狼君の行方に関した事柄ですか?」
「申し訳ありません、徹心さん。こちらの福田さん親子が
「このヘリコプターで? こら自衛隊機と違うんですか? ひょってして禅通寺市の第14旅団所属のヘリでは?」
「すみません。勝手に駐車場を使ってしまって・・・
でも事情を説明している時間がないんです! もう行かなければ!
玄狼を攫った連中からあの子を取り戻さなければならないんです!
もし間に合わなければもうあの子は日本に帰ってこれないかもしれない・・・
お詫びと説明はあの子を取り戻した後で充分にさせて戴きますのでどうかご容赦ください。」
石化の解けた安本二等陸尉がヘリコプターに乗り込んだ。理子と石川 瑠利がそれに続く。ローターの轟音が更に凄まじくなった。操縦席からテールローターまで17.5メートル、重量2.5トンの巨大な鉄の塊がゆっくりと離陸しはじめる。やがてUH-1Jは地上から高度十メートル程まで昇るとそこで停止して
同時に天狐がグゥーと身体をほぐすように伸ばすと一声高く鳴いた。
「 クワァァ~~~~~~ン! 」
それは聞く者すべての魂まで妖しく揺さぶる様な遠吠えであった。
天狐は青白く揺らめきながら絡み合う八つの尾を巨大な扇のように打ちはためかせて空を昇った。まるで虚空へと続く透明な階段がそこに在るかの如く白い巨躯が天高く駆け上っていく。
理子達の乗ったUH-1Jがそれを追うように蒼穹に向かって飛んで行った。
― ― ― ― ― ― ― ― ―
地上に残された志津果と徹心、そして安里紗と紫乃の二組の親子は互いに向かい合って立っていた。徹心が紫乃に向かって話しかけた。
「攫ったとか取り戻すとかどうやらちょっとばかし剣呑な話のようですな。
身代金目的の誘拐なら警察が動くのが筋だが動いているのは母親と若い女と自衛隊・・・・しかも時間制限付きの捕り物劇らしいとなるともうなんのこっちゃらようわからんが? 相手は一体、何者なんですか?」
飄々とした口調であった。ほんの僅か白いものが混じり始めた五厘刈りの頭を除けば僧侶らしき雰囲気は何もない。連休の中日のせいかグレイのスウェットウェアの上下にサンダル履きというラフな格好だった。
中肉中背、色白でアクの無いすっきりした柔和な顔付。だがスウェットパーカーの上からでもそれと分かるほど盛り上がった筋肉に覆われた岩のような肉体は並の者にはない精悍な気配を漂わせている。更に見る者が見ればその額に顕現したシヴァ神のそれの如き
その徹心の問い掛けに紫乃が答えた。
「
「中国軍? とすると相手は新明解放軍の工作員か? そら手強いな。
はぁー・・どよんしょうかいの?(どうしようかな?)」
「何かをなさるおつもりなのですか?」
「いや、そなん大したことはなんちゃ出来んけどな。」
親同士のやりとりの傍らで少女二人も言葉を交わし始めていた。
「福田先輩でしたっけ? 一昨日、玄狼と一緒に商豆島に行ったんですか?」
「うん・・・木地谷 亜香梨ちゃんやったっけ? 水上君の彼女。
あの娘にはちょっと申し訳ない気もしたんやけんど一人で瀬戸芸行くんも何か寂しいなぁ
それがこなんことになってしもて・・・あん時、井家田港から一緒に引っ張って帰ってきたらよかった。」
「彼女言うてもダミーやからそっちはかまへんけどこっちはほんまもんのお供なんやきん困るんやわ。ちょっと目ェ離したら直ぐに他の人に付いて行ってしまうんや駄犬もええとこやない!」
「えっ?」
「あ、いや、なんちゃでないです。
それより玄狼に渡した勾玉の御守りちゃっ、(御守りって)ほんまに玄狼の居場所がわかったりするんですか?」
「あら(あれは)母さんが作ったやつやきん(やつだから)ウチにはよう分からんのやわ。さぁ、どんなんやろな?
ほんでも天狐様が先導して行きよったきん場所ぐらいは多分突きとめられると思うんやけど。ほら、アンタにも見えとったやろ、その額にカッと開いとるおとろし気な(恐ろし気な)
大きな白いお狐様が天を駆け昇っていくのが。」
「それっちゃあの馬鹿でかい白狐のこと? やっとこのごろ
その御守りって場所が分かるだけなんですか? 玄狼が危ない目に遭いそうになったら護ってくれたりせんのですか?」
「天狐様は既に肉の身を解脱された存在やけん、現世において物理的な干渉は出来んらしいわ。」
「ほんなら新明解放軍の工作員とやらと衝突した時、どうやって玄狼を取り戻すんですか?」
「水上君のお母さんの通力次第やろな。後、自衛隊か? ほんでも異国の特殊部隊と実弾
あと石川先生、あの人教員のくせに自衛隊のヘリにシレっと乗り込んどったけど一体何者なんやろ?
で、後は、水上君自身の念能力が頼りと違うんかな?」
「玄狼自身の力? アイツ今、一人で逃げたりできる状態なんですか?」
「あ、いや、それは・・・母さんの話やと半分寝とる様な感じがするとか言うとったけど。
でも・・でももしウチがあげたもう一つの御守りが効いたら・・・水上君の意識が覚醒するかもしれんわ。あの浮気封じの悪戯が役に立ったらええんやけどな?」
「えっ? 浮気封じ??」
「あ、いや、なんちゃでない。なんちゃでないです。」
志津果の
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