「それでね、悲しくなって、楽しかったときのことを思い出すの。そしたら、大学3年生と4年生の時の事ばかりが思い出されちゃうの。
部活でいろんな遠征したことや優勝したことはもちろん、練習試合帰りに東京で飲み歩いたり、ディズニーランドに行ったこと、ハーベストのメリーゴーランド、観覧車もいろんなところの乗った。外で食べたご飯もどれもこれもおいしかったし、しょうちゃんの作ってくれたご飯もおいしかった。トマトの麻婆豆腐、パイナップル入りの酢豚、あとあの日失恋して泣いてきたとき、夜中の二時に作ってくれたエビフライ。全部全部、おいしかったし思い出。
楽しかった日々を思い出せば出すほど、もうその日々が返ってこないんだ。すぎてしまった日々なんだ。って感じた。そう思うと、急に不安になった。しょうちゃんとは遠くなったけど、会えなくなったわけじゃない。でも、しょうちゃんがいない日々を想像すると、とても怖くなった。しょうちゃんといた日々があまりにも幸せすぎたから、余計にそう感じるの。
でも、それが悪いことじゃない。だって、そんなすてきな思い出に出会えなかったのかもしれないんだから。本当に、花が咲いたようなすてきな二年間だった。
そして先に書いた、奨学金も親も何も悪くない。奨学金があったことでしたいことが出来たし、親に悪気がないこともわかっている」。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます