トンデモ科学と新興宗教

大波小並感

家から学校までの距離

昨夜就寝する際にセットした目覚まし時計が朝6時、ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリと鳴る。この目覚まし時計は自分が小学校入学と同時に親から買い与えられたものである。使い始めこそはこの”大きな音が鳴る時計”というものが非常に魅力的に感じられ、その音を聞くために早寝をするということもあった。しかし1週間もすると魅力的なベルの音は心地よい睡眠を妨害するけたたましい騒音であると認識するようになってしまう。それから11年たった今では目覚まし音が始まると寝ぼけながらに右手を丸めて作成した特製の”ねぼけこぶし”で時計を殴り目覚めるようになる。こうでもしないと時計が止まらないとかいうわけではなく単純にこの時計を憎んでいるから……快適な睡眠を妨げる害悪ジャマ―であることは11年前に理解しているからである。

学校に遅刻してはいけない。自分が真面目だからというわけではなく常識的にそう考えているだけなのだが、別に遅刻して得があるかというと別にそうも思わないし。2階の自室から階段をトットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットットッと駆け下り、洗面台へ向かう。7割寝たままの頭を起こすかのように冷水で顔をジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバと洗い、洗顔フォームをワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャと泡立たせ、顔にヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリヌリと擦り込み、再度ジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバジャバと流し洗顔完了。

お早う。

親に挨拶をし用意された朝食をムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャ食べると、一足先に朝食を終了させた父親がネクタイを締めながら自分に話しかけた。

今日も暑いな。水分補給はしっかりしたほうがいいぞ。のどが渇いてからでは遅いそうだからね……昨日も熱中症でバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン倒れたって。

せやね。

や、遅刻認定まで残り30分になった。家から学校までなかなかの距離がある。走ってギリギリ間に合うくらいだろう。

ごちそう様。

歯磨きを開始する。歯ブラシに歯磨き粉をネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリネリと捻りだし、それを口に突っ込む。右上をガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシ。真ん中上をガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシ。左上をガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシ。左下をガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシ。真ん中下をガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシ。右下をガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシガシ。こんなものかな。口に水を含みブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクとうがいをする。

いそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそと服を着て家を飛び出した。

行ってきます。

行ってらっしゃい。

本当に行ってらっしゃいと言われたかはわからないくらいに全速力で走りだした。目指すは学校。遅刻してなるものか。

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドと息も切れ切れになるほどに力を振り絞り、果たして学校に到着した。


遅刻は……回避できた。





SCORE

目覚まし時計:180デシベル

階段:50キロメートル

顔面積:800ヘクタール

朝食:35トン

昨日の熱中症による緊急搬送者数:3500万人

歯の本数;1億本

服:十二単

家から学校までの距離:3光年

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