はれのひ

 きのうはいい子じゃなかったけどはれた。

 でもおねぇちゃんには「明日からちゃんといい子にしなさいってことじゃない?」って言われちゃった。

 今日ははれたからみんなでおそとであそぶことになった。

 ジャックたちはひろーいおにわでおにごっことかをしようって言ってた。

 サリーは川のほうへ行っちゃった。この前はお花つみをしてたけど今日はなにをするんだろう。

 ぼくはリンたちがちょっととおくにたんけんにいくって言ってたからついていくことにした。でも、森にはいってすぐにほかのみんなとははぐれちゃった。

 おねぇちゃんが森ではぜったいに一人になっちゃいけないって言ってたからみんなをいそいでおいかけた。

 ちょっとうでを引っかけちゃったりしたけど、今日はもう泣かないようにがんばっておいかけた。

 だんだん草が高くなってきた。それでもなかなか見つからないけどとおくのほうでなにか声がした。そっちのほうに行ってみることにした。

 そしたらなにかまっ白な人?がいっぱいいて話しかけようとしたらねむくなっちゃった。なにか言ってるみたいだけどねむくてわかん……ない……や。


「おい。どこから逃げたんだこいつは」


「ここのあたりは確か今日からされましたけど周囲は最近はされてないですね」


「そういうことを言っているんじゃない!なぜ実験区画にいるんだ。被験者なのか?まぁいい。おい、こいつを収容しろ。調査のついでにぞ」


「了解しました──」


 *


「なんだね?この子は。見たことない子の様だけど。適応調査もただじゃないんだよ?」


「被検体としては申し分ないほど健康だな。それに適応度も高そうだ。ふむ、彼らへの認識を改めておこうか」


「じゃあNo.119、君にはにはこれだ。あの支部の制圧もそろそろ始められそうだ」


 寝ていたときに何か話を聞いたけど、よくわからないことについて話していた気がする?する。

寝ていた?起きた?寝てない。

帰らなくちゃ。


あれ?でももうおねぇちゃんがいる家だ。お姉ちゃんがいる?いる。


『お帰り、イワン。もう最後だよ?こんなに遅くなっちゃだめだからね?』


なんでお姉ちゃんが泣いているのかわからない。どこか痛いのかな?


「いたいのいたいのとんでいけ」

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