第3話 巨大忍術学校
龍門館の龍神池、大天守閣の横。
龍神閣と呼ばれている慎之介と雅の新居。
いわゆる本丸の位置にある建物の前に広がるかなり大きな池。
龍神閣前の広場に着地させるじゃがいもの客車。
高千穂族3家族9人と皇朔耶の10人はキツネにつままれたような表情をしている。
目の前のゲージには、ガマガエルと黒い豆芝犬。そして白い虎の子供。
赤いインコが飛んでいる。
なんとなく平和な空間にいることはわかるのだが。
龍神閣から慎之介と雅が出てくるのに合わせて、天守閣から宗幸と小太郎が出てきた。
雅の後ろに、戸澤白雲斎が並んでいる。
『ようこそ・・・
高千穂の皆さん。
龍門館の理事長。
戸澤白雲斎でござる。』
皇朔耶以下高千穂族は、まさかそこまで歓迎されるとは思っていなかったので驚いた。
戸澤白雲斎。
現在、皇朔耶が考えうる日本忍者最高指導者である。
『さて、いろいろ案内せにゃ
ならんよの。
まずは、こいつらか。
ガマガエルのガマ介。
先程、道路になってくれて
いた青龍の化身じゃ。
黒い豆芝犬、子犬じゃが
ポセ丸。
海神ポセイドンの化身じゃ。
その横、ホワイトタイガー
の赤ちゃん。
毘沙門天殿ですわ。
そして、先ほどから飛び回
っている、赤いインコ。
この子は、皆さんが良くご
存知のピー太ですよ。
四神の朱雀でござる。』
戸澤白雲斎の説明に、一同とんでもない学校に来ていることに気付いていた。
『あの・・・
白雲斎様・・・
神獣や神や仏を自由自在に
操れるのですね。』
皇朔耶が思いきって訊いてみた。
『儂にそんな力はござらん。
あいつですよ。
儂の孫にして二代目校長。
何代目になるのか。
現日本忍者最高指導者。
霧隠慎之介。
あいつは、大日様の守護を
受けておりますでのぅ。』
高千穂一族、安心すると同時に震えてしまった。
大日といえば、キリスト教ではゼウスの位置にいる。
つまり、神の最高位にいる全智全能と言われる。
地球の創造主。
その人に助けてもらって、龍門館に連れて来てもらった。
自分達に、それほどの期待をされても、自信がない。
『いやいや、何もトップにな
ることを願ってはいない
はず。
雅と宗幸と小太郎の手足に
なれる者を探していると思
いますが。』
現在、慎之介に付き従っている。
甲賀の望月雅。
出羽の月山宗幸。
甲州の風磨小太郎。
紀州の雑賀孫市。
日本忍軍の四大将軍の下で手足となって働くことの出来る将校的な存在を育てたいらしい。
しかし、それとて自分達にそれほどの能力があるのか、自信はない。
『無理もない。
高千穂一族は、今回のゴビ族
の一件で、萎縮しても仕方
ない。
ましてや、子供達は。』
慎之介が、そう言いながら近づいてきた。
『ウィルヘルム3世は、悪魔
に魅いられて、世界征服を
企んでいる悪魔将軍。
そんな奴の攻撃を受けて普
通でいられるとは思わん。
ゆっくり、心のケアから始
めようか。』
そう、悪魔将軍ウィルヘルム3世の攻撃を受けたのである。
平気でいられる方がどうかしている。
『しかし、慎之介様は・・。』
たしかに、帰らせたウィルヘルムの手下に啖呵を言い放っていた。
我那覇一族の民なら、震えてしまうところだ。
高千穂一族は、皇朔耶以外聞いていない。
『皇殿・・・
皇殿には、日本の南の守り
をお願いしたいのです。
もちろん、いきなりお1人
でなどという無茶苦茶は申
しません。
あの方に、サポートをお願
いしています。』
いつの間にか、我那覇玄幼斎が立っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます