4 毒系女子

「レイカー!」


叫びながら現れた小柄な女の子。部屋の床には、へ・・蛇がうじゃうじゃ!襲ってくる。


「!」

レイカはそれを剣で蹴散らす。


「しねー!」

酷い口調で、手の平から、レイカに、黒い蛇を放つ女の子。


それを、寸でで避けると、天井で回転して、女の子の首に剣をかざす。


「やめておけ、イロ」


「・・ちくしょう!てめえ!」


そういうと、地面の蛇が(パン!)と破裂する。


「危ない!」

俺を庇って、レイカが、紫の液体を被る。


「う・・!」

苦しんでうずくまる。


「レイカ!」

俺は直ぐに塩水を準備して治療する。


「ざまあみろ!レイカ!」

そういうと、女の子は出て行った。


「・・ありがとう。だけど乙戸?なぜ治療法を知ってるんだ?」


「あ・・ああ、だって、あの子は、君の敵だろう?」


「そうだな・・助かったよ」


猛毒の紫の液体を受けたレイカを、完全に治療するのは難しく、抗生物質が必要。タクシーを呼んで病院に一緒に行く。


「すまない・・」


「気にしないで、それじゃあ、外で待ってるよ」



――俺は屋上に行く。そこにさっきの女の子が居た。紫の魔導士の恰好、際どい丈のスカート。そして凄く、美少女。


「よーく来たねー、乙戸くん―?!」


「イロ・・」


「それだけー?あたしに会えたら、言うことあったんじゃないのー?」


「・・なんで君まで、ここに居るんだよ?」


「そりゃ、あんたが、あたしの事が好きだからでしょー!?」


「・・!」


「知ってるよー、ホントはレイカより、あたしを望んでるってこと―?」

Aは舌なめずりする。毒術士 イロ。様々な毒を操る。


「そんなことない・・」


「・・あ、天然バカが来た。じゃね」


―――レイカが来る。


「・・ん?この匂い・・まさかイロ!が居たのか?!」


「・・・・」


「乙戸、どうした?イロはどこだ?」


「・・いや、誰も居なかったよ」


「そうか」

俺は・・庇ってもらったレイカより、イロを優先させてるのか?

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