妻恋ひに鳴く声かなし春のねこ

【読み】

つまごひになくこゑかなしはるのねこ


【季語】

春のねこ(春の猫)〈春〉


【語釈】

妻恋(夫恋)――夫婦または雌雄が互いに相手を恋い慕うこと。

[精選版 日本国語大辞典]


【大意】

春のネコが、妻恋しさに鳴く声のかなしさよ。


【付記】

晩冬から初秋(現在の1月から2月ころ)はネコが恋する季節らしい。ネコが愛しい相手を思って鳴く声は哀れを誘いそうなものである。


オスのネコはメスよりも低い声で鳴くイメージがある。単なる思い込みだろうか。


【例歌】

奥山にもみぢ踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋はかなしき 作者不詳


【例句】

びいと啼く尻声悲し夜の鹿 芭蕉

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