第24話


「あっれ?天下のクソビッチ凛ちゃんじゃなーい。」その言葉に辛そうに俯く凛。周りにいたチャラ男たちは「何ぃ?」と興味がなさそうに聞いている。心にもない言葉を言い放ったかなりチャラい女はニヤリと笑うと俺に近寄りこう呟いた。「あんたも落とされた口ぃ?騙されてるよあんた」「違う!!!!!!」俺は初めて凛が怒鳴ったのを見てことの重大さを悟った。そしてその後チャラい女はクスリと嫌な笑みを浮かべ「そこの被害者B〜あんたのMINE教えてよ〜」と歩み寄ってくる。俺はそれが彼女を、凛を失望、絶望させてしまう気がして距離を取った。チャラい女は凛に「良いよねぇ?凛ちゃーん?」と尋ねると凛は「好きにしなさい」と小さく呟いた後、先に家に戻っているわねと立ち上がった。「待って!」俺の言葉も虚しく彼女には届かない。まるで俺の言葉が反射しているみたいだ。俺はそれを知っている。そうなってしまったら辛い道しか残されていないことも経験済みだ。だから俺は彼女の元へと走ろうとした。がチャラい女がそれを許しはしなかった。俺の服を掴むと俺の周りをチャラ男達が囲うように移動していた。そうこうしているうちに凛の影は消えてしまう。俺は1秒でも早く追いかけるために用事を先に済ますことにした。「用事は何だよ。早くしてくれ。」俺は苛立っていた。何でもいい。早くしてくれ。「はい私のIDね〜後で連絡したーげるぅ」俺はそれを終えるとすぐさま走りだした。あの女の顔なんて見たくもない。家に帰ると凛の靴があり、少し安心した。息を整え、階段を一歩づつ登る。部屋の電気は消えている。俺はそっと部屋に入ると彼女が寝ているのがわかった。きっと嫌な記憶を思い出して疲れたんだろう。俺は寝ている彼女の前に膝から崩れ落ち、「ごめん。」そう呟くとぐっと拳を握りしめ「今度は俺が君を助けられる唯一の存在になるから。」そう誓い、布団からはみ出している彼女のか弱い手をそっと握った。












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