29.
「かなちゃーん! お見舞い来たよ~」
「あかり……大袈裟だよ。明日には退院するし、昨日は様子見の入院だから。」
「昨日行けなくて悔しかったですわ。お父様が許してくださらなくて。」
「俺もだ。昨日高橋のことを翼に話したら熱が出てな。」
「かな、翼に会ったの? あいつもしかして、」
「あぁ、告白してた。」
「あいつって面食いだよな。すぐ告る。あっ、お前のことが可愛いってことじゃ……いや、違うくもないな。」
ひなたくん、そんなに気をつかってくれてありがとう。でも、大丈夫だよ。逆に悲しくなるから。
「あ、関西弁野郎は用事で来れなかった。」
「そっか、みんな来てくれただけでも嬉しいよ。」
正直会っても何を話せばいいか分からないしね。あんな所聞いた私もだけど聞かれた側もどうしたらいいか気まずいと思ってると思う。
「ですよねー! だから俺も来ちゃいました~」
「つ、翼くん……?」
来ると思った……と花京院くんが呟いた。え、来るって分かってたの? でも、入院してることは知ってても病院なんでわかったんだろう。
「昨日Limeしても返信なくて兄ちゃんに聞いたら入院してるっていうから心配してたんてすよ! すぐ会いに行かなきゃって思って!!」
いやいや、決断力すごすぎない? なんでこの病院ってわかったの? と聞くと
「運転手に聴いたら連れてきてくれました!」
だそうだ。その運転手さん優秀過ぎない? 私の入院先知ってるというのも怖いことだけど。
「元気そうで安心しました! これで俺と結婚できますね!」
「しない! 俺とするから!」
「ダメ!! かなちゃんは私と一生独身を貫くの!」
独身は嫌だなあ。いずれは結婚したい。フツメンとね。子供って好きなんだよね。小さい子って無条件で可愛いし。結婚相手派フツメンとか考えず、性格がよければ見た目は気にしない。平和に生きて行きたいんだ。少なくともトップ4は無いだろうなあ。波乱万丈の人生送ることになりそうだし。
「お前らの婚約って結局どうなったんだ?」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
短すぎる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます