13.
「高橋さんいる?」
れいなと、あかり、トップ4(イケメン4人達はこう呼ばれているらしい)と一緒にお昼を食べていると例の先輩が訪ねてきた。いいんの連絡だろうか。それより一緒に食べてるメンツおかしくない? まぁ、席が近いし、私はサポートキャラなので関わりがあっても仕方ないのかもしれない。あと、先生の親戚である菊池くんもトップ4のひとりだった。
「どうされました?」
「ごめん、今日急に塾の振り替え入っちゃって。1人でやれなんて言えないから一応先生に行けそうな人にお願いできるか頼んだんだけど……」
放課後の委員の仕事を初対面の人とやれってことか。
まぁ、仕方ない私断るのとか苦手だし。この人も真面目そうだしサボりってわけではなさそうだからいいかな。なんか上から目線な気がするけど私は先輩を応援するよ。
「大丈夫ですよ。頑張って下さいね」
「本当にありがとう! ごめんね」
いえいえ、と返事をし席へ戻った。
「どうしたの?」
「委員のこと。あ、今日先に帰っててね」
「え! やだ!! 待つ!!!」
「だめ。」
帰りはあかりと2人きり。れいなとしゅんは家の用事で忙しいらしくて一緒に帰れないらしい。一緒に登校出来たのもたまたま用事がなかったからだそうだ。次からは一緒に登校するのは難しそう。
「明日は暇だから一緒に帰ろ」
「ほんと!? 最近人気のカフェに行きたい!!」
あれ、カフェに行くなんて話したっけ? いつの間にか流される癖治したい。
「かな? 大丈夫ですの?」
「え? うん」
「じゃあ、明日放課後みんなででかけられるね」
え、どういうこと?
「2人で遊びたかった……」
話きいてなかった? もしかして。
「友達とお出かけだなんて楽しみですわ。ねぇ、かな!」
「うん、楽しみだね」
こんな笑顔向けられたら今更聞いてなかったなんていえない。そういう私も少し楽しみにしてるけどね。
「俺パス。明日用事あんねん。すまんな」
「どーせ、女だろ? なんでお前みたいなやつがモテるんだよ」
まだ、中一だよね? この会話おかしくない?
あ、この子が菊池くんである。背は低めのオレンジ色の髪をしたThe男の子って感じの子だ。
「えー? そんなん言われてもなあ。俺とひなたの決定的な違は身長しかないな?」
「お前廊下でろ!!!」
身長気にしてたんだね。私からしたら165センチでも十分だと思うよ。私150センチあるかないかくらいだし。
「そんなに気にしなくても大丈夫だよ! 私と身長同じでも全然いいと思うよ!」
あかり、それ喧嘩売ってる。菊池くん怒ってるよ。
「かなは本当に小さいですわね。でも、菊池くんとは違って可愛らしいですわ。」
「伸びてすぐにみんなの身長超えるから!!」
「そういえばそうだな。こいつ俺より10センチ以上小さいのか。」
そういうと私の頭にぽんっと手を置いた。これが少女漫画で話題の……ってこんなことリアルであるの!?
「ひなた離れろ!! 僕のかなに触んないで!」
しゅん、地味に素が出てるよ。このメンツにはバレてもいいかもしれないけどクラスの子もいるからね?
クラスの女の子たちが驚いた顔をしている。
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