第13話

「みんな。新しい仲間を連れてきた」


 私。


 私も、出るのか。


 知らない。


 こんなのは、書いてない。


「ライターって言ってな、何かを書くと、そのように実現するらしい。よろしくな」


 彼。こちらに、台詞を振っているのか。


「よ、よろ、しく」


 かろうじて、それだけを、口にした。


 仲間。口々に、よろしく、どういう能力なんだと、台詞が続く。


 まるで、私が、いまここに来るのが、分かっていたかのようなスムーズさ。


 私は。


 脚本なのに。


 なんでここに。


 いるんだろう。

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