第9話:レーン

――学生寮


はい。あらすじです。何かいつの間にこのコーナ出来てんだけどーww

まあとりあえず、私は今、私にしか使えないこの右目しゅうえんのめを駆使し、機関のエージェントから逃げています。

そして今日は……

上記のものには一部フィクションを含みます。


******

「すみませんでしたーー」

見事な土下座だ。背筋が伸びていて頭が地面と垂直に接している。

って、それより……


「あ、あの……?」

私は女の子の方に手を置き尋ねる。

すると顔上げ、


「すみませんわざとじゃ! いや、わざとなんですけどーー!」


「お、落ち着いて! 何がわざとなの?」


「はい。実は私、メタモルフォーゼという变化が出来て、それでせっかく今日から同じ部屋になるので驚かそうと……」


メタモルフォーゼ? なるほどね。だから獣になってたんだ。


「う、ぅぅぅ。私、私」

だいぶ気にしているみたい。別にこんなの造作もない。前世では良くあったな……

一番印象に残っているのは朝起きたら、チェンソーとか鎌とかいろんな武器持った人たちがべットの周りにいたことかな……。せめてあがいてやろうと一人に毛布を被せてタコ殴りにして、その人の武器奪って戦って、実はそれは私の誕生日のサプライズで、皆に怪我負わせてそれどころじゃなくなったってことあったな。


「気にしないで。全然気にしてない」


「本当ですか……?」


「本当」


私がそう言うと、女の子は顔を明るくして……


「私、レーンと言います。イア様! 宜しくおねがいします」


「私は、イアって、知ってるんだよね」

レーンか。ちょっといたずら好きらしいけど、素直で良い子ー。

それにしても、ベットが四つある。


「レーン、ベットが四つあるけど、他にいるの……?」


「はい!今は生憎いないですが、そのうち帰ってくるはずです! そうです! せっかくですから寮の中を案内しますよ! 私も今年来たばかりなんですが……。あ、私方向オンチだし……」

レーンはさっきのように膝をうずめ、体育館座りのような体勢になってしまった。

「だ、大丈夫まさかここじゃ迷わないよー」


「そうですよね! では行きましょう!」


『私は知らなかった。まさかあんな悲劇を生むなんて……。それは』


「で、ここが食堂で。ここが図書資料室。そしてここが、ここが……」

レーンは急に黙り込み慌てだす。


「どうしたの?」


「ま、迷いましたぁぁぁ!!」


「えぇぇぇ!!」


まじでー!! 方向音痴とは言ってけど、ここ私達の部屋の隣の隣の休憩室ってところだよ!!


「ま、まあ」


「うぅぅ」

レーンが泣いていると休憩室にいた人達が笑いをこらえきれずに吹き出した。


「帰ろう」



『あ、あいつは! 例のやつか。さてどうしたものか……』


大恥かいた。何でこんな目にぃ……。


『試してやろう。そうだな、私は知らなかった。あの時すでに遅かったことを……。』

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