詩の面影の歌






忘れただけなのか


忘れられただけなのか



必要ではなくなっただけなのか


必要とされなくなっただけなのか



手から擦り抜けてゆく


手から離れてゆく


手から零れ落としただけか


手から離れていっただけか




忘れてゆく


忘れられてゆく




強い風が吹く


落ちた木の葉も土埃も舞い上がる


遠い空の向こうへ



言の葉が消えた手だけが残る


立ち止まった影


強い風が追い越して




忘れられただけの僕は


忘れられない歌を口遊む











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