世界の詳細

「ショウジさんはご存じなかったのですね。それではこの世界〔ヴェラヴィータ〕の詳しいお話をさせていただきましょう。」

女神テネレッツァは祥二と自分の間にモニターのような画面?を作り、そこの画面上に世界地図を広げる。そこには地球でいう所のユーラシア大陸+アフリカ大陸のような広大な大陸と南アメリカ大陸のような感じの2つの大きな大陸に分かれており、南アメリカ大陸側は何かカーテンのような物で覆われているように見える。

「この〔ヴェラヴィータ〕をわかりやすく説明するためにこの世界地図を使ってご説明させていただきます。まず大きい大陸はテナチュール大陸、小さいほうはアルモン大陸と言います。祥二さんは今までアルモン大陸のほうにいました。」

うわー、こうやって世界地図で見ると俺が18年間を過ごした場所ってこういっちゃ何だが狭い世界だったんだな。

「テナチュールには人族以外、人の昔話で言う所のエルフ・ドワーフ・魔人族・小人族など様々な人種が暮らしております。対してアルモンは人族だけ。アルモンに元々暮らしていた人族以外の人種は先の大戦での結界による魔力不足で滅びております。大戦と言っておりますが、人族が勝手に始めて勝手に結界を作って閉じこもっただけでございます。まぁその大戦も2000年前の事なんで、テナチュール・アルモン両方ともほぼ忘れ去ってしまっているというのが正直なところでございます。」

なんか開いた口が塞がらない。何そのおおざっぱな歴史。

「え?んじゃ俺が戦っていた魔族って何?。俺の居た大陸じゃ滅んでたんでしょ?」

「あれは魔族ではございません。先ほど言ったでしょ『魔人族』って。魔族=魔人族の事でございます。貴方が戦っていたのは結界が吸い上げられなかった少量の魔力を使って進化した動物。すなわち魔物です。ショウジさんが戦った魔族と言われていた存在には純粋な人型はいなかったはずです。魔王もそう。『魔王』と言ってますが、『魔物の王』といったほうが正確かもしれません。」

oh...かなりショックなんですけど・・・。

確かに自分の戦っていた魔族と呼ばれていた存在は、考え直してみれば人型の動物みたいな存在であった。言葉を話す個体もいたが、そういった存在はごく少数だった。

夜になるとオーロラがきれいだなぁ・・・なんて思いながら野宿していたが、まさかそれが世界を分ける結界だなんて。

できれば知りたくなかったかもしれない事実にちょっと凹む。

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