まさか・・・
「貴方、一度死んでみませんか?」
はっ?、この女神はいったい何を言ってるんだ?。
まさか女神様から「死ね」と言われるなんて貴重な経験を今ここでするとは思わなかった。よし、まずは深呼吸だ。何が起こったか自身で整理しなければ。
すぅー、はぁー。
だめだ、あまりの出来事に頭がパニックだ。
「大分混乱されているようですね。私の言い方も直接過ぎたのかもしれないですね。まずはこれからの貴方の現状を整理してみることにしましょう。」
と言って女神テネレッツァは話を続ける。
「まず、ショウジさんは魔王を討伐しました。そして、ここが大事な所ですが・・・貴方は元の世界、地球の日本という国に戻ることはできません。」
祥二はすでに覚悟していた事だが、やはり直接言われるとショックだ。
「もし、戻れたとしても18年という歳月は戻せません。突然37歳で日本に戻っても、仕事もなければ、住むところもない。私としてもショウジさんをそのような世界に返せません。元はといえば、私の目を盗んで勝手に異世界召喚を行った帝国に全ての責任があるのですから。今回の異世界召喚のせいで世界を安定させるのに私がどれだけ苦労したことか。」
あー、そうなのね。「異世界召喚はこの世界の神が望んだことなのです。」って帝国の王女様が言ってたのは真っ赤なウソなのね。祥二は帝国に軽い殺意を覚える。
テネレッツァはさらに続ける。
「人族はいつもそう。以前だって勝手に他の大陸に戦争を仕掛けておいて、負けそうになると今の大陸に引きこもり、挙句の果てに私のかわいい分身である聖女7人を生贄に結界を作り他種族との交流を絶ったというのに。」
え?なにそれ?この世界って自分が魔王討伐に旅した大陸だけじゃないの?
更なる事実に驚愕する祥二であった。
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