第19話 女神達2
獣神視点
あーもう。失敗したなー。どの神も龍神のことを憎からず思っていたのは分かっていた筈なのに気づいてないふりをして、皆んなに認めてもらおうと話したのは
「君達の好きな人貰うけど宜しくね?」
と言ったようなもんだよー。僕の悪い癖だ。
問題なのはこれからだね。最悪の場合は、戦う事になりそうだ。それは嫌だし、そうなった場合、龍神の番になれる確率は低い。
他の神を倒さないといけないからね。龍神じゃあるまいし厳しいよー。
でも、準備はしておかないと。そして、獣人になり龍神と一緒に暮らす。普通は従者を送る所を、自分から行くという逆転の発想。
そして、龍神の好きな事に話を合わせ、一緒に出来るという一石二鳥。
後は、直感に任せて行動をしよう。考えるのは僕の性に合わないからね。
魔神視点
アア。ワタクシはなんて幸運なのでしょうか?いえ、これは運命と言っても良いでしょう。
ファルベラには、感謝しています。龍神様を最初に見つけてくれて。見つけたら報告するという契約を結びましたが、直ぐに報告しなさいとは聞いていませんわ。
龍神様のことを知れたので良かったのですがあの仙女は、気に食わないですわね。
ファルベラにはお仕置きですね。少し調子に乗りすぎです。男性と会う機会が少ない私の責任もあるかも知れませんが。
勘のいい獣神や聖霊はワタクシが直ぐに報告しなかった事に気づくかも知れませんわね。その時は仙女のことを話してしまいましょう。
龍神様、早くワタクシのものになってくださいな。
聖霊視点
獣神のやつめ。あの何も考えていない奴のせいで龍神に抱きついて魔力の交換を出来ないようになってしまったのじゃ。
女神同士の不可侵のためのと、龍神と会うためにお茶会に参加していたのだが、めんどくさい事になったのう。
妾達精霊は、全てにして個、個にして全。大精霊クラスになると本能を抑える事ができるほどの自我を得るが、他は大聖霊である妾ならば世界のどこにいても情報を得る事ができるのじゃ。
今日も龍神を捜索していたのだが、何処か可笑しい。勘というか既視感の類だが、違和感がある。
ここからでは何も出来ないが、分かった事があるのじゃ。魔神が何かしているな?
どこまで把握しているのかは分からぬがカマをかけてみるかの。
魔神が独占するのはもう終わりじゃ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます