第17話 護衛依頼?
龍神視点
ファルベラと約束をした次の日、護衛以来の日がやってきた。十組程の馬車があり、その数の商人のがいた。
だから我ら以外にも護衛の冒険者が結構いる。10人に一人は男性がいるとはいえ、二十人ほどの護衛に我を抜いて三人居たのは驚いた。
それはともかく、メイによると人数が多いのは、商人の集団で移動すれば必然的に護衛が増えて、盗賊などから狙われにくくなり、護衛料も少なくすることが出来るらしい。
感心しながら、観察しているとエルフ魔術師の女性が話しかけてきた。
「リュウさんでしたね。所属は炎帝を振ったと言われている拳聖様のパーティーですよね?」
「そうだぞ。」
我は返事しながらエルフの魔術師を見る。美男美女ばかりな種族だけあってやはり美女だ。
銀色の髪に黒い目。ホワホワした雰囲気で我には分からぬが、姉の様な感じだ。
「ふふ、ありがとう。私の名前はフィルセ・ルース・カルメン。いきなりだけど貴方は精霊魔術師なの?」
あれ?口に出ていたか?だがこの付近に精霊の知り合いはいない。
「いや、我は精霊魔術は使えない。基本的には剣士だ。」
「あら?そうだったの。精霊が貴方に興味を持っているの。初めて見る感じだわ。」
精霊が見えるのか?という事は特殊な目を持っているのか。それとも、、、
「そんな事は初めて言われたな。どんな感じなんだ。」
「そうね。貴方の事が好きだけど、怖いから近づけないようね。そんな反応をしているからこそ私は貴方が精霊魔術師だと思ったの。」
「成る程。興味深い話だがそろそろ出発だ。」
「そのようね。また後でね。」
商人の護衛として動き始めて、半日が過ぎたが平和だ。
メイとファルの怒りの気配によって。
流石の我でもフィルセとの会話のせいで二人が怒り出したからさっきの会話に原因がある事はわかる。ファルベラはわからんが。
龍神として、余り交流をしなかったリュウには分からないようだが、メイもファルべラも男女比の影響で男尊女卑の社会である為に言えずやり場のない感情を怒りとして放出している。
魔素の気配で感じていたモンスターも我と話そうとしていた女性の商人や冒険者も
散るように逃げていき、男性は女性に囲まれて喜んでいる。護衛としてそれでいいのか?
そして我はいつぶりかの冷や汗をかき、二人の機嫌を取ることになり、その結果王都でデート?というものををすることを約束して機嫌を戻してくれた。
その豹変ぶりに驚き、女と言う生き物の恐怖が増して、もう怒らせないようにしようと誓った。
機嫌を取り戻す前のメイとファルベラ視点
『今仮とは言え私は妻アル。私という妻がおり、なおかつ自分の事を褒めたことがないにも関わらず、他の女の容姿を褒めナンパする暇があるなら私のことをもっと大切にすべきネ』!
龍神様は、力、財、容姿とこの世界で紛れもなく一番です。なのに、釣った魚に餌をやらずに宙ぶらりんにするのはどうかと思います。天然の鈍感だとしても!
もう、どの亜神様も貰って仕舞えばいいのに。そうすれば、妾として私も龍神様の物になれるのに。
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