第9話 龍神の相談

龍神視点


我がこの洞窟に来てから一ヶ月が経った。人化している今は人間にしては破格なほどに頑丈だが、龍の状態に比べたら格段に落ちる。まあ、緊急時以外の殆どの時を技術の習得のために人化しているがな。


一ヶ月前、我以外の亜神から攻撃された。殺意の類は無かったし、龍神眼で亜神のことを見るのは不可能だから喧嘩の範疇だと思うが何故か攻撃されたのか理解しようがない。

...いや、心当たりがひとつあるな。。


我はこの世で一番初めに知恵を持った生命体である。伊達に歳をとっておらん。

ふふふ。答えを知りたい?正解はスイーツでした。


一人で何をやっているのだ我は?

まるでポンコツ仙女みたいではないか。あいつも言っておったが


「龍神。龍のように「10年なんで て昼寝だ。」と言える様な精神の持ち主でなければ長き時を生きることは出来ないでアル」


当時は意味がわからなかったが今なら分かる。並の人間で有るならば精神が持たん。長命種でもなければ千年も生きている者たちは何処かが狂っている。


しかし、これを考えてしまうとは、人化している状態では精神が何らかの影響が出てしまってるのか?


そろそろここに居るにも辞めるか。暇だし。久しぶりにあの仙女に会って話してみるか。気分転換になるだろう。


人のまま魔力で作った翼をはやし、空を飛びどうせ瞑想しているであろう仙女” 神美シェンメイ”を探す。


数分後いつもの山で見つけ瞑想している隣で我も神美シェンメイから習った様に五臓を意識して瞑想する。


「なんの用でアルか?」


そう言うとルビーのような赤い目を目をこちらに向けて聞いてきた。


「いや、お主内観法とかそういう系詳しいだろ?だから詳しく教えてもらおうとだな」


かくかくしかじかと今までの事情を話すと呆れた目で


「龍神。お主馬鹿であるか?いや馬鹿であるな。何故亜神に攻撃されたのかという内容が内観法に行き着くでアルか?」


「メイ。そこまで言うか?」


「確かに理から外れてた存在達が正気だと思っている狂人だったりするのはよくあるね。ただ貴方はただの常識のない性格が子供の馬鹿なだけアル。」


常識がないと言われるとは。確かにヒトのルールとかは知らんが...

一度人の国に言ってみるか?

人と言えばまた異界から魂が紛れて来ているな。まあ、魔神に任せておくか。


「...人の街に行ってみる」


「どうしてそうなるであるか?そして貴方は人と会わない方がいいアルよ。」


「何故だ?今まで技術だけ見てきたが文化を見てみるのも面白そうだ。それに常識も学べるしな」


「(やってしまったアルな。常識がないじゃなくて子供っぽいだけで済ましとけばよかったアル。一番の強さじゃなくて問題は龍神のルックスね。このイケメンは無自覚に口説き文句を言いそうでアルからな...)私も一緒に行くね。人のことは私に聞くといいアル。」


「一緒に行くのはいいのだがお主の常識が本当に人種の常識なんだな?」


「貴方よりはましネ」


不安しか感じないアルよ

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