第8話 女神達のお茶会
魔神の従者視点(ファル視点)
私、魔神様の眷属でございます。主な仕事は俗に言う侍女ですが。
眷属と言っても魔王様のように創造された訳ではなく、加護を頂きそのまま使徒になった元魔公爵です。
さて、今回数百年振りに主様の友神様とのお茶会の従者として私が行くことになりました。
魔国を故郷に持つものとして、出来れば亜神様同士の相互不干渉にしてもらいたいのですが、、、
一千年前は龍神様によって作られたケーキを巡って五神様達で喧嘩なさった影響で地形が変化して気候が変わり、莫大な魔素の影響で強力な新種のモンスターの発現など大災害が起こりました。
子供ですか?そんなことに私達を巻き込まないでいただきたいです。
なのでこの亜神様同士のお茶会は大雑把な性格の獣神様やエンシェントドワーフ様の眷属でさえ最大限気をつかうのです。大喧嘩されたりしたら世界が壊れますからね。冗談ではなく。
そう思考していると主様に呼ばれました。
「ファル行きますわよ」
「かしこまりました」
主様の暗黒魔法で影に包まれ、視界が開けた時には誰もいないはずの孤島にあるとは思えない綺麗な城の前に転移していました。
「あら?ワタクシたちが1番ですの?」
「そのようです。今回も私と世界に被害がないようよろしくお願い致します。」
「ファル。あなたまだ根に持ってますの?あなたも食べたのでしょう?」
「ご存知でしたか」
「はったりよ。帰ったら少しお話しましょうか。」
相も変わらず龍神様のことになると子供みたいになりますね。
城にある食堂に歩きながら会話をしている。傍から見ると主従というよりは友人同士に見えるのでしょうか?
主様が椅子に座り私が後ろに控え待っていると次々とこの島に転移されてきました。
「久しぶり〜魔神」
「久しぶりじゃの」
「アタイはお前みたいに信仰を奪われたりしてないよ!」
「あなただって引きこもって今の状況理解して無いのでしょう?」
「あなたたち仲良いですわね。」
「何処がだ!」 「どこがよ!」
獣神様と聖霊様は一言だけ挨拶して自分の席に座り従者は私と同じ様に後ろに控える。エンシェントエルフ様とエンシェントドワーフ様もいつもの言い合いをしながらも主様にからかわれると判断したのか大人しく席に座る。
全員席に座られ、従者達が紅茶やお菓子を並べていく。もちろんユグドラシルの果実を初めとした最高級の素材を使われたものです。
主様達がお茶とお菓子を楽しみ一段落した所で獣神様が話を切り出しました。
「僕〜自分が創造した種族の番を持つと皆幸せそうな顔をしているのを見てね僕も番が欲しいと思う様にんだ〜。いや、恋愛と言うのをしてみたいしね〜」
「それを妾達に話してどうする?」
「僕ね龍神と番になるから邪魔しないで欲しいかな」
獣神様がそう言った瞬間亜神様達から闘気や魔力が溢れ出て部屋机やティーカップ、窓ガラスがガタガタと揺れています。
「それは無理じゃの妾とて恋愛はしたい。そして龍神は妾のものじゃ。彼奴ほど精霊と波長が会うものはおらん。それにガサツで戦闘狂なお主より妾の方がいいに決まっておる!」
「何勝手にキメてんだ?アタイは龍神にアタイが打った最高の剣が欲しいと口説かれてんだ。そしてアタイも恋愛したい。」
「あなたの口説かれてと言うのはドワーフの文化でしょう?龍神も私のようなお淑やかで気立ての良い私と番になるのよ。それに私も恋愛をしてみたいし、何?貴方達の相談事ってこれの事だった訳?」
「フフ。これから此方に来られる龍神様に聞けば宜しいのではなくて?」
「なんで魔神はそんなに余裕なんだい?」
「フフ?龍神様と誰が異界の侵略者からこの世界を守ってきたと思いますの?貴方達より龍神様といた時間はずっと長いのです。」
「大切なのは時間ではない想いだ。だから龍神から直接聞き出せばいい」
「そうね」
「そうだな」
「わかったよ〜」
それを聞き龍神様の気配を感じた私と従者達は呆れそして防御体制に入りました。
「久しぶりだな。我だけ遅刻か?」
「神狼流:双爪」
「え?何?」
「聖霊魔法:風神の矢」
「神槌解放 我流:地砕き」
「暗黒魔法:
「木魔法:樹木結界」
「チョ待ってくれ」
あぁ、主様。この状況だからこそ不満を言わせてください。常識を学んでくださいませ。従者からの心からの願いです。魔法学院の子供でももっと上手く男子を惚れさせるために頑張っていますよ。
さてこれから世界はどうなってしまうのでしょうか?
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