第4話 獣神

獣神視点


僕は獣神。僕の眷属は沢山の種族がいるけど僕は白狼。

光の女神様ではなく闇の女神様に創造された眷属さ。


別に闇の眷属だからってエルフやドワーフ達と争っているわけじゃないよ?眷属たちは知らないけど。女神様たちも仲良いしね。神域で戦うの楽しかったな〜。また権能で想像してくれないかな〜。


あ〜暇だからまた魔神の所にでも遊びに行こう。やっぱり稲穂の所にでも行って甘い物食べよーかな〜。


「稲穂〜」


「獣神様。急に来いひんでください。」


腰にまで金色の髪をなびかせ着崩していた赤い和服を整えながら狐耳と九つの尾を持つ稲穂と呼ばれた空狐の美女が自分の創造主に文句を言う。


「も〜そんなにピリピリしてるといつまでたったても番が出来ないよ。」


ピキッ


「番がいーひん獣神様に言われとうありません。」


「僕はもう相手がいるからいいもんね」


「獣神様強い男性は龍神様しか心当たりがあらしまへんが??」


「そうだけど?」


僕に決闘で勝ったんだからね。もう掟の決定により番だよね〜


「まさか戦いで負けたさかいちゅう獣人の本能的なこっちゃあらへんどすなぁ?」


僕の眷属なのになんでそんなに圧力あるんだ?


「あは、アハハ」


僕にできるのはこうやって話を流すことだけだよ。


「そないなんで誤魔化せることはできまへん。

闘争を求める狼の本能的なこっちゃのうちゃんと女として認められとぉくれやす。」


「稲穂は恋愛というものに詳しいのかい?」


「もちろん獣神様よりは詳しおす」


稲穂のドヤ顔には癪だけど僕ずっと闘いしか考えてなかったから仕方がないかな。


「どうすればいいの?」


「まずは好きな人を見つけるこっとすなぁ。狼としての闘争の本能で決める特別な人やのうほんまの意味で特別な人を」


僕の特別な人か。僕の理想の人はやっぱり僕と戦えるぐらい強くて、甘いもの作ってくれて、話すと楽しくて...ん?やっぱり龍神以外にいないよね?

やっぱり僕の番が僕より弱いのは嫌だな〜。


「稲穂〜。僕今まで気づかなかったけど龍神が好きみたい。」


「そこからは自分で考えて相手を落としてみとぉくれやす。(うちの主ながらおもろいことになりそうや)」


それもそうだね。僕も獣神としてのプライドが...あれ?これ以上考えるのをやめよう。


「稲穂の話聞かせてよ。」


「うちには特別な相手がいてはりまへんさかい無理どす。」


それで僕にアドバイスしてたの?まあ僕が言えたことじゃないけど。


そんなことを考えてる時念話が届いた。


『久しぶりじゃの獣神。また久しぶりにあの島で会わんか?相談があるんじゃが?』


『僕も久しぶりに会いたいよ』


龍神に会うの楽しみだな〜

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