コロナの悲劇

AOI

第1話 大丈夫ですか?

「阿部さん 大丈夫ですか?」


霞が関ケアプランセンターに

1本の電話がよせられた


「わたし 昨晩 転倒してしまい

身動きが取れなくて とにかく大変なんです・・

すぐに来てください!助けてください!!」


「分かりました!

お気をしっかり!

すぐに事務所を出ますので 

15分位で伺いますね!待っていてください!!」


主人公 佐竹知美 27歳

大学を卒業し 

都内の福祉事務所で

ソーシャルワーカーとして勤務後

昨年ケアマネの資格を取得する。

この4月から霞が関ケアプランセンーに転職するが、早々、コロナ騒動が発生した。


佐竹の担当利用者の阿部さんは

ご夫婦二人暮らし、子供はいない

5年前、車の事故に巻き込まれ、頸髄を損傷する。

それ以来半身不随、バルンカテーテルを留置している為、週1回訪問看護でフォローしているが、閉塞や尿路感染を頻繁に起こす為、奥さんが3日に1度 膀胱洗浄を行っている。


つまり阿部さんにとって妻の介護があっての生活であり妻にトラブルが生じたら 在宅生活が厳しくなってしまうのだ!!


佐竹は今後どうして行こうか?

阿部さんに対して、どのようなアプローチをしたら良いのか・・・思案しながら

現場に走った。


選択肢は3つ

①社会的入院 レスパイト入院

②ショートステイ

③ヘルパー訪問


奥さんは病院に行ったのだろうか?

ご主人の介護はできているだろうか?

家の中が大変な状況になっている事は予想できる・・


「何とかしなくては!!」






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