第14話 もう一人の男の思案

其の頃、麻生に犯人と思われている滝は彼女と同様に驚き、いや驚愕していた。

自分が無理と思った状況で見事にしてのけた者の存在にだ。

日本の警察機構には実践など無い。

戦争体験に比べれば例えやくざとの銃撃戦があっても遊びの様なものに過ぎない。

日本の戦争部隊である自衛隊も実践経験は無い。

勿論警察も自衛隊も海外の国への出張や派遣は有るが警察はインターポールへの派遣以外は見学、視察でありお客である。

自衛隊の場合はパイロットの操縦訓練、戦車の操縦訓練、武器の訓練など全て訓練に限られ実践参加は有得ない。

唯一日本人が戦争実践体験をする方法は外人部隊に入るかテロ組織に入るか麻薬などの犯罪組織に入る以外に無い、滝はそれら全ての経験が有り日本人に会った事が無い。

滝は犯人は日本人では無く外国人と考えた、それも東洋系と考えた。

理由は凶器が銃では無いからだ、欧米人は銃を使う、態々危険を冒して近づか無い、決して。

滝はこの犯人に強い興味を持った。滝には珍しい事だった。

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