第12話 日本人

「ご馳走さまでした。」

具材が入っていないお粥とキムチだけだったが美味しかった。


「そう言えば、波木ハキちゃんは、 巫女 タンゴルなの?」

お姉さんが質問する。

「だろ。」

アンナさんが推測する。

2人とも私の顔を見る。

またきたタンゴル。

「タンゴルて、何ですか?」

お姉さんとアンナさんが顔を見合せる。

波木ハキ、タンゴルなのに、タンゴル知らないのか?」

「お前、何処の人間だ?」

アンナさんが、不思議そうに話す。

「もしかして、波木ハキちゃん、日本人?」

お姉さんが問う。

私は、頷く。

「え?」

波木ハキ、その顔で日本人か?」

「その顔は、どう見ても韓国人だろ。」

アンナさんが詰め寄る。

「ははははっ…」

なんて、答えればいいやら…


「あれ? お姉さん オンニ 巫女 タンゴルて日本語だとなんて言うの?」

ナイス!

アンナさんの質問。

「なんだっけ? ジンは、知ってる?」

聞かれたお姉さんが、お兄さんに振る。

「いや、 巫女 タンゴルの日本語、聞いたことない。」

お兄さんは、知らないらしい。

「だよね。」

お姉さんが言う。

結局、タンゴルが何だかわからないままだ。


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