第22話 問いかけ

ワン子を狙い 一気に水の中から飛び上がったのは

肉食巨大魚グルル!


「きやああああ!ワン!」


バシャーン

勢いよく水音が弾き飛び散る


ハッとするアーシュ


ザックリ!と 鈍い音


巨大魚グルルをレグルスの槍が貫いた!


ばしゃーん! 「ぐおおん」グルルは湖の中へ・・。


「ふぅ・・」軽く息をつく

銀色の髪のケンタウロスのレグルス


「皆!無事か!」


「はい!レグルス様!」

大丈夫です。 ちらりとアーシュの方を 見る。


「魔法の補助を有難う お前・・名前は?」


「アーシュラン・・」

と目つきの悪い黒髪の少年は答える。


私はレグルス

西のケンタウロスの部族の

三の長だ(つまり・三番目に偉い人だワン)


「お前・黒の王族か?

さっきの魔法の幾つかは子供が扱うには 並じゃないぞ」


「先程の炎の魔法」


「久方ぶり 

黒の火焔の王アジェンダ王から


300年ぶりに出現する炎の魔法が得意な使い手は 


火焔の世代

星見の魔法使い方達の話では

炎を司る星は次の世代だと聞いてたと思うだが」


「炎の魔法使いの世代が 出る時には

特に戦(いくさ)が多いからね


黄金の瞳の王達の世代も多いがな」


「・・私達は黒の一族とは

敵にあたる白の国側の者だからな


本来なら 怪しげな黒の国の者


しかも、強力な炎の魔法の使い手など

白の守護者達に引き渡す義務がなきにしもあらず」


軽くニコニコ

笑いながら話すレグルス

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