第7話 甘きくちづけ

そして・・甘いくちずけ


少女の柔らかな口びるが押しあてられ

何かの甘い飲み物が口の中に拡がる

「・・!」


「あ、目覚められましたか?」


「今 俺に飲ませた物は何だ?」アーシュは相手に問いかける


彼女はネコ耳 片方にはピアス

珍しい首を覆うエジプト風の宝石をビーズにしたタイプの首飾り


白い身体のラインが見てとれる服に

胸元に飾り石の金属のベルトでとめている


ストレートの髪に添わせる幾つかの金の飾りもの 大きな瞳

更に目元を強調する縁取られた化粧がエキセントリック・・


14、15歳の愛らしいネコを思わせる美少女だった


彼女はアーシュを膝に乗せて

膝枕状態で 彼女の口づけを受けたのだった

「バステイルですわ アーシュさん」


「あ!ダメ まだ後少しだけ起きないで!サソリの毒で危ない所だったのよ」


少し眉間に皺を寄せて考える あの時 実は巨大サソリは三匹いた


小さなサソリどもは なんとか焼き払い 残り二匹は 同士打ちさせたのだった


だが、身体に貼りついてた小さなサソリに刺され

大きなサソリの毒の尻尾にも腕がかすり


大きなサソリの毒の尻尾にも腕がかすったのだった


「・・どこかで会った?この声

あぁ、あの白銀の髪のケンタウロス(半身半馬)と一緒にいた」


「巨大サソリは この螺旋階段の守り人

彼らの事を忘れててごめんなさい。


間に合えば、怪我などさせずに済んだのに


それから

今 飲ませたのは解毒の薬で 手当はしたし

しばらくは休息が必要なんだけど」少女バステイルはそう話す


「貴方の大事なお姫様の事で伝えなくてはいけなくて」


「それから早く行かないと 可愛いワン子さんが少し危ないわ」


「・・!姫!エイル!

エルトニア・・エイルがどうしたんだ!」


「それが」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る