第9話 カップ数
大幅に修正しました!!
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裁判。聞こえは少し悪いだろうが、誰かしらが毎日誰かに裁かれているのは事実である。
裁判までとはいかないが、法律にないものだとしても、裁きというものは実在しているのかもしれない。
お調子者がバカを見てしまうように、何か良いことが起きるとそれを補うくらいの悪いことが起きてしまうのが世の常である。
正直に言おう。僕はめちゃくちゃに浮かれている。
だって!!だってだって!!ノーブラのおっぱいと触れ合えたのだ!!!
ここ3か月のおかずは決まったようなものである!!
童貞にとってそれだけ素晴らしいイベントであったと言える!
そう思うと、ひざまくらに、だ〜れだ?に、あ〜んなど、僕は勝ち組のような人生を進んでいるではないか!!
フハハハハ!!!!この世の貧民どもめ!ひざまずけ!!!我こそが、真の王であるぞ!!
その考えは全て誤ちだった。
僕は謙虚になるべきだった。
これまでさまざまなからかいを受けて、僕は成長したと思っていたという勘違いをして、さらにこれまで乗り越えてきた以上のエッチなからかいなんて、この世に存在しないと思っていた。
僕の知らないまだ未知の世界がこの世には広がっている。僕は極めたのではなく、ただ単にスタートラインに立っただけなのだと気付いた。
僕はまだ井の中の蛙だったのだ。
僕に新たに生じた価値観は全て、ふと姫川さんが言ってきたこの言葉まで遡る。
「ねえ貴志!最近、ちょっとおっぱいおっきくなったんだけど、何カップになったと思う??笑笑」
な、なななな、なななななにカップですと????????
『カップ数』
小さいのが好き、やっぱり大きいのが好き、さまざまな意見が入り混じり、一生男たちの間で議論が続けられていくであろう議題である。
一般的に言うと、大きいものが好かれており、よりエッチなものだとされているが、本当にそうであるか疑問であると言うしかないであろう。
大きさよりも形が大事であるとほざく人々もいるが、どのようであるのだろう。
ここまできて主観でものを話してしまうが、私の意見としては、おっぱいとは存在するだけで素晴らしいものであり、そこに優劣などなく、「良きぱい」として称賛される権利を有していると考えている。
男性諸君には、大きい、小さい、関係なく、すべての素晴らしきおっぱいに出会い、見分を広げて欲しいと思っている。
な、ななななんなんだこの質問は!!どうやって考えればいいんだ!!
僕におっぱいのカップ数なんてわかるわけないじゃないか!!
待てよ貴志。落ち着くんだ。僕はいろんな形で姫川さんのおっぱいと触れ合ってきてるはずだ。
そんな僕がここで1つ言っておこう。
姫川さんのおっぱいは大きい。
僕は、腕の感触や、顔に当たった感触、そして、いつもチラチラ見ている感覚からでしかわからないが、相当大きいおっぱいを持っていると僕が自負している。
だが、わからない。カップ数がわからない。
そ、そして、姫川さんはさらに大きくなったと言っていた。
もう当てることなど正直不可能に近いであろう。
いや、自分の感覚を信じるんだ!!おっぱいが腕に当たったり、顔に当たったりしたけど、結局、僕はいつだってどんなときだって姫川さんのおっぱいを、チラチラと見ているじゃないか!!!!!
最近の僕は姫川さんという女の子とたくさん触れ合っている!!
もうザコ童貞じゃない!!
ほぼほぼヤリチンみたいなものなんだ!!
そんな自分を信じるんだ!!
僕は当てる!!姫川さんのカップ数を!!!!
「え、Fだ!!姫川さんは、Fカップだ!!」
時が止まる。僕の一世一代の答えはどうだったのだろうか。
「ぶっぶ〜!!惜しいね〜!!正解は、Gカップで〜す!!笑笑」
は、はずしてしまった。僕はこの世で1番、姫川さんのおっぱいと触れ合っている自信があったのに。
これは裁きだ。最近調子に乗っていた僕の鼻っ柱を叩き折る天罰だ。
僕はやはり何もわかっていないクソちんちん小さいうんこ童貞だった。
もう経験豊富なヤリチンみたいな顔をして街を歩くのはやめよう。
童貞感丸出し男になろう。
だがしかし!!考え方を変えてみよう!!
はずしてしまったといえども、ここで姫川さんのカップ数を知ることができたというのは、とてつもなく素晴らしいことではなかろうか!?
僕は人類に恩恵をもたらしたと言っても過言ではないだろう!!
姫川さんのカップ数を知るというのはそのくらいの価値がある!!
つまり、僕は全世界のヒーローとなったのである!!
ヒーローインタビュー、ヒーローインタビュー、ここには、小森貴志さんにお越しいただいてます!!
今日はどんな試合だったのでしょうか?
そうですね〜。難しい試合ではありましたけど、自分の役割は果たせたのかなと思っています。
その自分の役割とはどんなものだったのでしょうか?
そうですね〜。間違えてはしまいましたが、姫川さんのカップ数を判明させることには成功しました。それが最低限の役割だったと思っています。
ちなみに、そのカップ数は??
ここからは、プライベートな話になるので、すみません。僕だけの秘密としておきます。
あれ?今、僕はなんで秘密にしようと思ったんだ??
みんなが知りたい情報なのに僕はどうして言わなかったんだ??
でも、なぜだがわからないが、そうしないと、いや、そうしなければ僕がダメな気がした。
全世界が待望している情報ではあるが、これは僕だけが知るトップシークレットにすることにした。
つまり、僕はヒーローとなり得る情報を持ってはいるが、それを公表することをしなかったため、ヒーローにはなれなかったというわけだ。シミュレーション内の話ではあるが。多分このインタビューの後、僕はたくさんの人々から非難されることだろう。情報を独占していると。恨まれてしまうことだろう。
だが、僕は秘密にすると決めたんだ!
さよなら、ヒーローライフ。
ここでふと、正気に戻る。
え?ちょっと待って?つっこんでなかったけど、G?マジですか?Gカップなのですか?
Gとは、GigantのG、GiantのG、とあるようにおっきいということである。めちゃくちゃおっきいということである。
この世で姫川のおっぱいがおっきいほう、いや、かなり大きいおっぱいであることがわかった。
ま、マジですか。
やばいてーーー!!!!姫川さんのおっぱい、Gカップはやばいてーーーーーー!!!
国宝だ!!いや、人類の至宝だ!!
だが、僕はここでふと思った。
あれ?僕はどうして姫川さんのカップ数の話だけでこんなに一喜一憂しているのだろう。
そして、姫川さんのカップ数について、ここまで真剣にめちゃくちゃ考えてきたけれど、正直、姫川さんのカップ数はめちゃくちゃ気になってたけど、他の人のおっぱいのカップ数であれば、そこまで気にならずさらにこんなに一喜一憂しないだろうということに気づいた。
姫川さんのカップ数について愚直に素直に考え続けている時間が楽しいのはなぜだろう。
さらに僕はさっき姫川さんのカップ数を僕だけの秘密にすると決めた。この情報を独占すると。それはどうしてなのだろうか。
もちろんぼっちであることもその理由の1つではあるが、その情報を盾に男子たちを束ね、この学校の支配者となることも可能だっただろう。
それをしなかったのはなぜだ?
姫川さんは僕の宿敵で、苦手なタイプの人だったはずだ。
しかし、最近は変わってきた。姫川さんのことをよく考えている。
誰でもなく、姫川さんのカップ数だから、僕は興奮し、楽しく考えている。
姫川さんだからこそ、僕はこれほどまでに盛り上がってお祭り騒ぎになっているのかもしれない。
僕はもしかして、姫川さんのことを、特別だと思っているのか??
そんなことを考えていたら、もう授業が始まりまくっていた。
多分僕が考え事をしてて全然話さなかったから途中まだ話していた姫川さんも気を使ったのだろう。
新しく考えなくてはならないことができた。
姫川さんについてである。
いったい僕と姫川さんはどんな関係なのだろう。
僕は姫川さんのことをどう思っているのだろう。
このことについて、真剣に考えなければならない時が来たようだ。
ただおっぱいのカップ数の話をしていたはずなのに。
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今回も読んでくださってありがとうございます!!そしてフォローや評価をしてくださって本当にありがとうございます!!!もしおもしろいと思ってくだされば、フォローと評価していただけると泣いて喜びます!!
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