02













罵倒が響く。



僕は大きくなった。


学校は行けなかった。


働かせてくれなかった。



罵倒が響く。




お父さんは罵倒につぶされた。



ぼくは  アク なんだって



罵倒が響く。



「おねがいします!殺さないで!! このこは病気なだけなの!! 

なんにもわるくないのよ!」


痩せ細った腕が僕を抱きしめる。



罵倒が響く。



なに?



僕が死ねばいいのかな。



「だめ!私にとって世界はこの子なの! この子がいないと私の世界は何もないの!」



罵倒が響く。



お母さんも死んでしまった。




僕は お母さんに逃がされて  絶対に死なないでと 逃がされて




生き延びてしまった。





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