とーかちゃん(5)

桐香「~♪」

礼「と…桐香様が鼻歌をっ!?」

郁子「はいはい、盗聴盗撮は厳罰だからねー、礼ちゃん」

どうしてだ!?と涙目で抗議する礼ちゃんからタブレットを没収しつつとーかちゃんを見てみると……

郁子「……メガネ?」

桐香「あら郁子?そうなの、メ・ガ・ネ。どうかしら?」

郁子「どうかしらって……どうしたのとーかちゃん?目でも悪くなっちゃった?」

桐香「……むーーーっ」

郁子「あ、怒ってる」

桐香「ぷいっ」

何故か怒らせちゃったみたい……どうしちゃったんだろ、とーかちゃん?


麻沙音「あ、冷泉院さんじゃん」

スス子「あ、ホントすね。おーい、会長~」

桐香「あら、スス子さんと麻沙音さんじゃないですか」

~♪

麻沙音「……」

(待って近い近いって…私、冷泉院さん苦手なんだよぉ~…)

スス子「会長、どうしたっすか?ずいぶんとご機嫌っすね?」

桐香「あら、そうかしら?どうしてかしらねぇ…?」

スス子「…?いや、質問したのはコッチなんすけど」

桐香「……むーーっ」

スス子「えぇ……そんな怒られても」

桐香「ぷいっ……麻沙音さんはおわかりになりますか?」

麻沙音「……いや、何?」

桐香「ほら、顔をよく見てくださいな」

麻沙音「……いや、私、その……人の目を見るの……怖くて……」

桐香「…………むーーーっ」

スス子「あ、また怒ったっす」

桐香「ぷいっ」

麻沙音「……何だったの?」

スス子「…さぁ?」


淳之介「…で、美岬がさぁ」

文乃「まぁ、左様にございますか。まこと面白う御座いますねぇ……おや?」

淳之介「ん?あぁ、桐香じゃないか。おーい」

桐香「あら、先輩…と……文乃さんですか」

文乃「…何故、私を見て距離をお取りになるのでしょうか。何かやましいことでもあるのですか、冷泉院さん」

桐香「ひっ……いえ、そういうワケでは」

文乃「でしたら、もっと堂々とすればよいのです」

淳之介「まぁまぁ、文乃。特段いつも通りの桐香だったろ?そうイジメてやるなって」

文乃「淳之介様がそう仰るのでしたら…」

桐香「いつも通り…………」

淳之介「あれ?どうかしたか、桐香?また何か吐きそうなのか?」

桐香「……しゅん」

淳之介「おーい……」

文乃「行ってしまわれましたね……?」

淳之介「あぁ……」


女子生徒A「ねぇ、会長のメガネ、見た!?」

女子生徒B「うんうん、ちょー可愛かったよねぇっ」

女子生徒C「時代はやっぱりメガネっ娘なのかしら」

男子生徒A「メガネがあんなに性的だったなんて……」

男子生徒B「やっぱ時代はメ・ガ・ネ、っしょ~」

男子生徒C「メガネぶっかけ顔射プレイとかもたまんねぇよなぁ~」


淳之介「……で、やたらメガネが水ノ月学園で流行ったワケか」

桐香「むーーーーっ、なんでなん……私、淳之介さんの真似したかっただけやのに」

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