おはなし ひとひら:2 吊橋の恋

恐怖で歪む足元と

緊張で濡れた大気

踏みしめて立ち上がる


突き付けられた銃口は

何時私を貫くだろう


心の瞳を閉ざして

心の耳は覆ったままで

恐怖と緊張を抱きしめて

真実からは目を逸らし


嘘を紡ぐ唇で

貴方に愛を囁いた

これは仮初

貴方への愛言葉も

銃口を逸らす為だけの


なのに何故

唇は震えるの

鼓動が止まらないの


ここは吊橋? 揺れる足元

すり替わった恐怖と緊張が

あたしの心を染め上げる


この気持ちは何?


“あなたが――”




―― ゆらゆら



「vertige」様(現在は閉鎖)の「擬音・擬態語で5つのお題」を元に。

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