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僕と陽菜乃は、髪の毛の一部分に、白い髪があったせいで、周りから避けられたんだ。お母さんやお父さんにも、嫌な顔をされた。
「気持ち悪い。」「普通じゃない。」って。
僕はなんとも思ってなかったけど、陽菜乃は気にしていたみたいだった。帽子を被って隠したりしていた。
ある日、家の外で遊んでいると、風がぶわっと吹いて、陽菜乃の帽子が飛んで行った。
「陽菜乃っ、危ないよっ!」
陽菜乃は僕の言うことを聞かず、追いかけていく。
やっと陽菜乃が追いついた時、道路の真ん中に居た。
「陽菜乃っ、はやく!戻って来て!」
僕は走って行った。
その時、トラックが陽菜乃を轢いた。
「え……………っ、」
あまりに突然で、理解する事に必死だった。
陽菜乃は目を覚まさない。どうしたらいいんだろう、陽菜乃を抱えて、お母さんの元へ走る。
「お母さん!!陽菜乃がっ!陽菜乃がっ、!!」
お母さんは、ぐったりとしている陽菜乃を見て、
「ふふっ、やっと解放されるのね。あんたも一緒に居なくなれば良いのよ。」
と言った。
僕は、驚きを隠せなかった。何も言えず、その場から離れた。走っている時足を怪我した。
僕の力だけじゃ、病院に行くことも出来ない。周りの人達は気持ち悪がる。助けて貰えない…。
「………誰かぁっ、誰かぁっ!助けてっ、お願いっ!!僕は1人でもいいからっ!!陽菜乃を…っ、陽菜乃を…っ、助けて……っ!!」
そう願った時、あたたかい黄色い光が僕らを包んだ。
「君たちはまだ生きる必要がある、2人とも一緒においで!」
「だ、れ?」
チリーンと言う音がなり、眩しくなった光に目を閉じる。
「………ここは?どこ…?」
「……ひなた…?」
「陽菜乃…?!」
陽菜乃の傷口がなくなっている。誰が治してくれたんだろう…?
「ヨウコソ、Meteorヘ。キミたちはここに居て良いですヨ。ココであそこのお兄ちゃん、お姉ちゃん、ミンナと、一緒に過ごしてネ。」
「うわっ、?!」
「僕は、狛デス。」
「こま、くん…?」
「そうです、えーっと…」
「陽向、です。」
「陽菜乃ですっ、」
「陽向くん、陽菜乃ちゃん、」
「ひな、がいいなっ、」
「はい、ワカリマシタ。陽向くん、ひなちゃん、ヨロシクお願いします。」
「どうして…僕達を…??」
「イママデ、いっぱいいっぱい頑張ッタからデス。ほんとに、頑張ッタね、エラいです。」
「………うわあぁんっ、」
「陽菜乃……よしよしっ、」
「陽向くんは、モット我慢シテタでしょ…?もう、大丈夫。」
優しい声に、視界がぼやけていく。
「うわあぁんっ、辛かったよぉっ、ずっと居なくなれば良いって言われてっ、僕、僕…っ!!」
「…頑張ったな、偉いぞ。お兄ちゃん。」
「これからはお姉ちゃん達と過ごそうね、いっぱいいっぱい頑張ったんだねっ、いーこだねぇ…っ。」
るきにーちゃんとあいりねーちゃん、こまくんに抱きしめられ、2人で泣いた。
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