第12話 アヤコが消えた
セレナは目が覚めて横を見るとアヤコが居ない。
お手洗いに行ってるのかと思ったけど
そうじゃなかった。
テーブルの上に紙が置いてあった。
そこには文章が書かれてある。
アヤコからだった。
内容文を見ると……旅に出てきますって
そんなまだ数日しか一緒にパン屋を経営していない。
これはあまりにも悲しいよ。
セレナはまた一人でパン屋を営むの。
セレナは立ち直る事ができない。
今日はパン屋を営業をしようとしたけど
こんな状態じゃ営業なんて無理と感じた。
それにこんなお姿をお客さんには見せれない。
きっとセレナはひどい顔をしているのね。
鏡で顔を見たいけど、そんな事はしたくない。
いずれにしても今日はパン屋を休業しよう。
働ける状態じゃないし、そういう気分にもなれない。
せっかくアヤコのおかげでパン屋が繁盛していたのに
セレナ一人じゃ無理だわ。
これからセレナはどうしようかしらね。
このままパン屋をやめたりしてね。
大好きなパン屋をやめたくないけれど、
こんな精神状態だと働ける自信がない。
もうパン屋なんて営業しなくていいわね。
セレナ一人じゃ何もできないわね。
いっその事、お店を潰すのもありかもしれないわ。
せっかくアヤコと会えたのに……。
どうしてアヤコは旅を行くって事でセレナの前から姿を消したのよ。
セレナは目に涙を浮かべて泣いている。
涙が止まりそうにない。
「アヤコ……アヤコ……アヤコ……」
セレナはまだ泣いている。
泣くのを我慢しようとしても自然と涙が出てくる。
アヤコには帰ってきてほしいけど、どこにいるのかもわからない。
探しに行きたいけど、セレナには無理だと感じる。
しばらくパン屋は休業する事に決めた。
もしかしたら経営の危機に落ちるかもしれない。
そうだとしても今は仕方がない。
セレナは今、パン屋を営業したくない。
お客さんにもご迷惑をかけたくない。
セレナは目を閉じて寝る事にしたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます