第10話 営業中のトラブル
今はまだ営業時間中だった。
トラブルが起きない事を祈っています。
その時……。
男性の癇に障るぐらいの怒鳴り声が店内で響いて来た。
セレナはすぐさま男性のとこにいって事情を聞く事にした。
「お客さん、どうかなされましたか?」
「このパンを落としたのを俺のせいにするんだよ、この従業員がな」
きっとアヤコの事を言ってるのね。
アヤコが何かをしたのかしらね。
セレナはアヤコのとこにいって事情を聞く事にした。
「アヤコ、どういうことなの? 教えて」
「あのお客さんが悪意的にパンを落としたの、だから注意しただけ」
「本当にそれだけなの?」
「セレナは私の事を疑うの?」
セレナはどっちを信じていいのかがわかりません。
こんな事は初めてだからわからないでいる。
ここはアヤコの事を信じましょう。
「お客さん、パンを悪意的に落としたんでしょうか?」
「なぜそんな事をしないといけないんだよ、俺はお前らの大切なお客様だぞ」
よく考えるとそれもそうね……。
結局、どうすれば解決できるのよ。
セレナは男性のお客さんの事をじっと見ている事にした。
本当に作為的ならまたきっとパンを落とすはずだわ。
セレナは男性の事をじっと見ている。
その時。
セレナは見てしまった。
アヤコの言う通りで悪意的にパンを叩きつけて踏んずていて
元の売り場に戻している。
セレナは男性のお客さんの元へ駆け寄ると
「今パンを悪意的に落として踏んで戻したわね」
「そ、そんな事をするわけないだろ!!」
「まだそういう事を言うのね、警察にでも来てもらって店内を調べてもらいましょうか」
「そ、それは困る、困るぞ……」
男性は取り乱している。
きっとバレるのを恐れているのね。
「で、どうするの? 素直に認めるの?」
「…………やってもいない事を認めるわけないだろ……」
何この男性のお客さんは……貴方が悪いのに認めないのっておかしいじゃない。
セレナはだんだんイライラしてきた。
セレナは男性のお客さんの頬を手で叩こうとした時。
次の瞬間。
アヤコが男性のお客さんの頬を手で叩いていた。
「貴方ねぇ、いい加減にしなさいよ、していい事と悪い事があるのよ」
「この野郎っ! お客様に手を上げたな! 今すぐ表出ろや! この店を訴えてやるぞ!!!!」
「それがどうかしたって言うの?」
「……こんなお店なんて潰れてしまえ……」
セレナは男性のお客さんが店の外に出る時に
足を引っかけてあげた。
そうすると男性は前のめりになって倒れた。
「あははははっ……お客さん大丈夫ですか?」
「大丈夫だ」
男性は走ってどこかに消えてしまった。
「アヤコ、冷や冷やしたよ、本当にトラブルは避けてね」
「うん、わかってるわ、でもさっきのは男性のお客さんが悪いわ」
「そういう事になるわね」
セレナもアヤコも一生懸命にパン屋を営んでいる。
しかし、商売をしているとお客さんとトラブルもある。
お客さんが悪い場合もあれば店側が悪い場合もある。
店側が悪い時は素直に認めないとお店の評判が下がる。
セレナはそれだけは避けたい。
トラブルを避けるためには気を引き締めていかないといけない。
それにしてもアヤコのおかげでパン屋が繁盛してきている。
こればっかりは感謝しないといけないわよね。
時計を見ると営業終了の時刻だった。
「今日の営業はおしまいよ、アヤコ、お片づけして家に帰りましょう」
「もうそんなお時間なのね、そうしましょうか」
セレナとアヤコはお片づけをしている。
お片づけが終わるとお店を閉めて家に帰る事にしたのだった。
帰宅途中にアヤコが
「セレナは今まで一人で経営していたのよね?」
「うん、そうなるわね」
「大変だったよね」
「そんな事ないよ、このパン屋が大好きだからね」
セレナは本当に強い子ね。
これなら立派に生きていけるわ。
二人は家に着くと家の中に入ることにした。
「アヤコ、お疲れ様でした」
「セレナもお疲れ様でした」
二人は横になると目を閉じて寝てしまった。
きっとかなり疲れたのでしょう。
明日も良い事があるといいわね。
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