第9話 母親とパン屋を営む

セレナは目が覚めて横を見ると母親が居ない事に気づいた。

家の中を探す事にしたのだった。

しかし、どこにも居ない。

あれ? 一体どこに行ったというのよ。

セレナは着替えて急いでお店に向かう事にしたのだった。

お店のとこに着くと母親はいない。

母親はどこに……。

せっかく母親と一緒にパン屋の経営ができると信じてたのに……。

どうしてどこにも居ないの……。

セレナは一旦、家に帰る事にするのだった。


家に着くと母親の姿は当然ない。

セレナは家の中に入ると母親がいるような気がしたけど、

母親はいなかった。

結局、母親と一緒にパン屋を経営するというのはできなくなった。

せっかく出会えたのにまたどこかに行ってしまったのね。

しょうがないのでセレナはお店に向かう事にした。

お店に着いたら開店準備があるためしっかりと準備をする。

そろそろ営業のお時間ね。

パン屋の営業が始まるとお客さんがちらほら来ている。

それはとても嬉しかった。


しかし、ここには母親がいない。

母親と一緒にパン屋を経営したかった。

セレナはまた見捨てられたのだろうか。

その時。

「待たせたわ、一緒に頑張りましょう」

「今までどこに行っていたの?」

「ちょっとね、色々としていたの」

「そうだ、名前教えてよ、いいよね?」

母親は黙っている。

しばらくしてから母親はこう言った。

「お母さんと呼べばいいじゃない」

「恥ずかしいから名前で呼びたいの」

「あらっ、そうなのね、アヤコ・クインテールよ」

「さん付で呼ぶのは変だからアヤコって呼ぶね」


セレナはアヤコと一緒にパン屋を経営するようになった。

「私の事はセレナと呼んでね」

「わかったわ」

「アヤコは経営の経験があるの?」

「セレナ、それは内緒ね」

アヤコはクスクスと笑っている。

セレナも余計な詮索はしない事にしたのだった。

これからは母親であるアヤコと一緒にいれる事だけでも感謝しないといけないわね。

パン屋を頑張って経営していこうかな。

これからどんどん忙しくなる予感がした。


「アヤコ、一緒に頑張りましょう」

「そうね、セレナ、頑張りましょうね」

二人は改めてパン屋を経営していく事を誓うのだった。

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