第2話 ベトナム武術「ボビナム」ってなんぞ?

 はい二回目!

 じゃあ、まず「ボビナムってなんぞ?」って話から。

 え? わかるよ? ベトナムと言えばボビナムだよな?


 ……格闘技自体がマニアックな趣味なんだよ。普通わかんねえんだよ!


 合気道と柔道の違いだってバーガー屋で談笑してる女子高生はわからねえんだよ!

 相撲とレスリングの違いだって日本在移住のドイツ人は(略)


※なお、知人の娘(2020年現在女子高生)は相撲と柔道の違いがわからない。テレビ見ない子なので。この辺がリアルな平均値だと思う。


 アレですよ! 空手とボクシングとキックボクシング、総合格闘技の違いすら非オタで非プレイヤーの一般人は知りませんからね!

 プロレスも総合も地上波でやらなくなって久しいわけよ。(年末除く)

 たぶん高校までの学校の部活動になってない武術はすべてマイナーかと。

 いやだってNHKで中継してくれるのそのくらいまでだし。


 さてボビナムについて。

 小説&漫画「高校事変」などでメディア露出は増えましたが、国内プレイヤー総数200人ちょいの武術です。(アクティブ数はもっと少ないと思われる)

 ですがベトナムでは国技で、必修科目の模様。

 大人になるまでに中級までは習うらしいです。

 つまり日本ではマイナーだけど世界ではわりとポピュラーな武術……らしい。

 なんで「らしい」かと言えば客観的な資料がなく伝聞だから。

 さすがにベトナム語読めないのよ。

 というわけでベトナム人は日本の武道基準では黒帯レベルまでやってる感じらしいです。

 授業で柔道黒帯とる学校的な?

 最近あまり聞かないけど。

 とにかく数が多い。


 はい歴史。

 一般に教えだしたのが1938年。

 バリバリベトナム戦争経験してますな。

 よかったねふじごん! 軍隊格闘術だよ! ネタにできるね!(藤原にネタにできる能力があるとは言ってない)

 支部は世界中。

 スポーツとして拡大中と。


 で、どんな武術というお話ですが、空手とか中国武術みたいに型があるやつです。

 うん、誤解を恐れずに言うと中国武術風の空手ではなく空手風にアレンジしたアジアン拳法です。

 カリやシラットより空手に近い感じ? でも体の操作は違うような気がする。

 むしろ動き自体は中国武術っぽい。


 最初は素手、武器は剣に薙刀というか矛?、ナイフというか短剣。までは持ってるの見た。

 剣は74㎝くらいだったので、カリ(エスクリマ)のマシェット(マチェーテ)とかピヌティソードくらい。カリスティックでも大丈夫かなあ。


 ※武道具店がマシェット表記だったのでそちらを優先しました。


 試合形式は型、グローブはめての試合、グループでやる演武、今度レスリングも新設されるらしいです。

 レスリング技術はロックアップから始まったので、カリのデューモッグと似てるのかなあ?(デューモッグもロックアップから教わった)


 ※ロックアップ……プロレスとかでレスラー同士ががっちり組み合うやつ。片手で相手の後頭部つかんでもう片方で肘つかんでという形。


 なお藤原試合やったことないからよくわかんない。

 グローブはめるやつはローキックなしでドンチャンっていう蟹挟みありルールだそうです。


 道着は青。

 上は中国武術っぽいデザインのを空手着にした感じ。

 下はテコンドーの道着みたいに蹴り技がしやすいように股が広いデザインになってます。(ジャージ素材じゃないけど)


 さてさて、字書きが多いこのサイト。

「小説的にどうよ?」ってのが一番気になるかと思います。


 新しいモノの発掘はやったもん勝ちですぜ!


 まず「読者の知ってるものがいいのか」、「知らない未知のものがいいのか」問題があります。 

 今は「知っているもの」を共感できるように書く方が有利ってされてるんですね。


 でも一発当てる場合は新規発掘に限る!


 つうか人がやってるものを当たり前視点で書いて何が面白い!


 それを競技のプレイヤー視点ではなく(これ重要)、視聴者視点で書きます。

 つまり現実である「体でかくて攻撃と防御上手ければ最強やろ」ではなく「ファンタジー武道」です。

 空手は廻し受けで核攻撃を防げますし、柔道は魔王を巴投げで投げ飛ばします。

 合気道は今にも死にそうな爺さんが銃弾を避けて数万の敵を投げ飛ばしていきますし、中国武術はワンパンで巨大ロボットを破壊します。

 じゃないと絵が地味になります。

 この辺の咀嚼具合が作家の技術だと思います。


 つうかラノベだったらそれでいいんだよ!

 俺たちは解説書書いてるわけじゃねえだろ!


 かと言ってまったく知らんで書くとリアリティもへったくれもありません。

(一割本当を書けばリアリティが出ます)

 昔の漫画の中国武術の描写とかひでえもんです。

 つまりなにを書いて何を捨てるかがポイントなわけです。

 要するに一番特徴的なところを書けばいいわけです。

 たとえば必殺技とかですね。

 八極拳だったら肘打ち一発で人が飛べば格好いいです。

 空手は70年代の劇画では飛び蹴りが多用されました。

 合気道はどう転んでもジジイが出ます。たまに女性が出ますが合気柔術という名のファンタジー武術の使い手です。なぜか打撃系ばかりです。泣いていいですか?

 少林拳なら坊さんが棍を持って暴れれば格好いいです。それだけで充分です。だいたいあってます。

 プロレスラーなら体が大きくて、攻撃食らっても前進してつかんで投げます。実際は総合の試合とか出るとめっさ打撃上手だけどこれはイメージの問題です。

 じゃあ古流柔術は?

 読者のほぼ全員が実態を知らないので書きたい放題です。

 たぶん調べて書く作者の方が少ないですし、常にテキトーなことが書かれてます。

 え? 調べてから書け? 傷ついている人もいるんです? 実際のガチ古流の道場には女なんていねえ?


 黙れ小僧! 袴美女が出せればそれでいいんだよ!!!


 じゃあ軍隊格闘術は? CQCは?

 実は各国で違います。

 当たり前ですね。軍隊は各国のものですから。

 余裕のある国家は独自のものを作っています。

 それが文化力だからです。

 軍隊は格好良くなきゃならんのです!

 自分のとこの文化で殴り合いして国民が格好いいと思ってくれるものが必要なんです!

 だから書くのが難しい。

 本物を書くとむしろ嘘くさくなるという……。

 そういう意味でクラブマガとかカリは創作で使うのに便利ですね。

 ミリタリーじゃないけどミリタリー風の武術だからです。

 個人的にはそれなりに長くやってるので考えなくても書けるし、なんとなくそれっぽくなります。


 じゃあボビナムは?


 それが難しい。

 まだわからないから。

 いや安易にドンチャンっていう蟹挟み的な技術を使って空手っぽく扱えばそれっぽくなるんですが、そもそもが空手の亜種じゃないわけです。

 知識の量も少なければ、知識の深さも足りず……。

 たいていの武術は数年やっても疑問がひたすら増えるだけですが気にしたら負け。

 60回ちょいオンラインレッスン参加してますが、まだ意味わかってませんし。

 とりあえず耳パーンって叩いて鼓膜破りしても目に親指を突っ込まないのは最近知りました。(カリは親指眼球に突っ込む)

 人としてどうかなーって技は少ないです。

 なので今かけるのは普段やってる練習くらいですね。

 そのうち作品に出すかもー。


 結論「わからん!」


 次回、通信環境など。

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