第48話 補給物資

「いやぁ、どうするか……」


俺は夏帆が忘れていった弁当を前にして唸っていた。

土曜日は授業がある日でないと購買はやっていない。

つまり夏帆は弁当が無い=昼飯が無いというわけだ。


「持っていくか」


俺は自身の外出の準備を始めた。

学校は制服か部活着でしか入れない。

サッカー部の練習着やユニフォームはまだ買えていない。

つまり制服の一択しかない。

足が痛むので時間をかけて着替える。

着替え終わり出発しようかと思ったとき、付けっぱなしにしておいたテレビ番組が天気について話し始めた。


『今日は最高気温31℃です。夏並みの暑さになるので、熱中症の注意が必要です』


まじか。

俺はとりあえず弁当袋の中に追加でいくつか保冷剤を入れておく。

そして冷蔵庫の中の冷えたポカリも入れておいた。


よし、行くか。

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