第13話 登校

5月の終わり頃の今、気温は快適から暑いに変わり始めている。

実際俺もブレザーは着ず、Yシャツのみだ。

夏帆はしっかりブレザーを着ている。

まぁブレザーは強制では無いので別に良いだろう。



俺が今日から通う令和高校は、家から徒歩でおよそ20分のところにある。

夏帆はいつもは自転車らしいが、俺は自転車が無いので合わせて徒歩にしてくれている。

一緒に通学が嫌なら遠慮なく言って欲しいと言ったが、「私が一緒に行きたいの」と言われた。

こんなブ男と一緒に通学なんて変な噂が立たないか不安だ。

ただでさえ夏帆は美少女なのだ。

けれどそれ以上に、俺を認めてくれていることがうれしい。



通学中は色々なことを聞いた。

学校のことや夏帆自身のことだ。

夏帆はバスケ部で生徒会に入っているらしい。

それを聞いて確かにと納得する。

夏帆は身長が165近くある。

ちなみに俺は174だ。

女子で身長165はあまり多くはない。

しかも今見えている素足は、細くも引き締まっている。

運動していないとこうはならない。

夏帆は胸もそこそこあるので、とてもスタイルがいい。

スタイルは良い、顔もアイドル級、さぞモテることだろう。

なんか心がもやっとした気がしたが気のせいだろう。



話しているうちに学校についた。

令和高校は創立3年ということもあり、校舎はとても綺麗だ。

クラスは各学年A~Dの4クラスだ。

夏帆はDクラスらしい。

そしてかなりの視線を感じる。

あぁ、夏帆に迷惑をかけてしまっている。

下駄箱はまだ分からないので夏帆の下駄箱に一緒に入れてもらう。

更に視線を集めてしまう。


ごめんなさい、ほんとに……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る