第12話 忘れてたわ

今日は日曜日。

明日は月曜日。

はい、学校でした。

母さんは何も言ってなかったし、ぶっちゃけると存在すら忘れてた。


転校するのは人生で初めてだ。

まぁ顔面偏差値30のブ男には注目も集まらないだろう。

気軽にいこう。


夜ご飯は俺が作った。

母が夜に働きに行く日もあったので、料理はかなり得意なのだ。

そして母は誠二さんとの結婚をきっかけに昼間だけ働くらしい。

今までは大変だったと思うから安心した。

今までがんばってくれた分ゆっくりして欲しい。

夜に作ったのは豚のしょうが焼きだ。

簡単ながら美味しいので俺は頻繁に作っていた。


「これ美味しいよ、晋也くん。」


「なにこれ!晋也めっちゃ料理うまいね!」


二人にも喜んでもらえたようで何よりだ。

そして誠二さんと母さんは俺と夏帆を見てニヤニヤしていた。

なぜだ??



そして風呂に入り自分の部屋でベッドに入った。

ラッキースケベ展開は勿論ない。

そして今日の出来事に思いを馳せる。

新しい家族四人、上手くやっていけそうだ。

良い夢を見られる気がした。



そして翌朝、誠二さんに渡された新品の制服を着る。

サイズを測っていないのにピッタリだった。

なぜだ??


母の作った朝食を食べて荷物を持つ。


「晋也!はやくいこ!」


「おう!」


どうなるかは分からない。

だけど夏帆がいるから怖くはない。

靴を履き、二人で家を出る。


「「いってきます!」」

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