第2話
『 やっとお目覚めね。
ここは 生と死の狭間 《 死生界 》よ』
安易なネーミング。俺は心の中でそう思った
『 ・・・・・うるさいわね!
私が決めたわけじゃないわよ! 』
彼女の発言は
まるで 心の中を読んだかのようだった
『 心の中くらい読めるわよ..
これでも神様なんだからね、
って 長ったらしい話は置いといて 冒険者
《 シン 》よ 汝に試練を与える 』
自分を神と名乗った彼女の名前は
『 ティナ 』といった
突然 彼女がシンに与えた試練とは
この先に起こる 厄災をくい止め
世界を救うため 仲間と共に
各地に散らばった5つのオーブを集めるというものだった
『 そんな..急に言われたって
俺はあの時 死んで.. 』
『 そんなん 余裕よ、余裕
あなたが世界を救うその日まで 命を貸してあげる 』
ティナは 当たり前のように心を読み 言った
『 それで、あなたの弱さも不甲斐なさも
全て私は知ってる、
だから あなたにプレゼントよ 』
『 魔法重視の世界でも戦える
無能力のあなたでも使える 特殊能力、 』
謎の紋章の入ったひとつのペンダントを手渡された
『 最強の武器とかじゃ.. 』
《 魔王討伐 》
『 やるの?やらないの?どうするの?』
ティナは 俺の言葉を遮り 顔を近づけ言い放った
なんだか ボロくそ言われ貶されている
ようにも聞こえるが..
『 乗った! 俺が世界を救ってくる 』
そう言うと ティナはニコッと笑い
俺に魔法を放った
『 困った時は 心の中で呼びなさい。
私はあなたを見守ってるから 』
すると 背後の時計が動き 辺りからもう1つの
機械音のような声が聞こえてきた
『 地上とのリンクを開始します。
6、、5.4.3.2.1
まばゆい光が シンを包み
手を振るティナに 見守られていた
『 コンバート完了。 』
なんだか 辺りから騒がしい音が聞こえる、、
目を開くと 泊まっていた宿屋の天井が見えた
『 あれは..夢..?』
そう思ったのもつかの間
俺の首には ペンダントが掛けてあり
鏡を見ると あの魔獣に頭を握り潰された時の傷が 目の下に出来ていた
その瞬間 何故か
不思議と高まる高揚感を感じていた
『よし..行くか!! 』
ベッド横の棚に立てかけられていた
一本の長剣を手に取り
薫風に見守られる中 シンは 宿屋を後にした
最弱から最強へ。
そこから 第2のストーリーが始まった___
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